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有機EL、覚悟の事業化

セイコーエプソン、新技術で大型化に道筋

  • 瀧本 大輔

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2009年7月15日(水)

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 セイコーエプソンが、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)ディスプレーの事業化に向けて本格的に動き始めた。事業環境が厳しさを増す同社にとって、いわば「背水の陣」である。その決意を表していたのが、6月30日に発表した、中小型液晶ディスプレー事業の一部のソニーへの無償譲渡だ。

 事業譲渡の対象となったのは、携帯電話などに使われる高精細なアモルファスTFT(薄膜トランジスタ)液晶。今年3月から本格化したソニーとの交渉では、エプソンがなかなか芽の出ない有機EL事業も売却するのでは、との見方が出ていた。というのも、交渉相手のソニーは、有機ELを次世代テレビの本命に位置づけてきたからだ。

「有機ELは売却しない」

 ところがふたを開けてみると、譲渡の対象に有機ELは含まれなかった。エプソンの碓井稔社長は、「ソニーとの提携には有機ELは含まれない」と断言した。

 有機ELは大型パネルの量産が難しく、力を入れているソニーですら薄型テレビの量産モデルは11インチにとどまっている。それでもエプソンが有機ELを手放さなかったのは、ある“秘策”があったからだ。

有機ELパネルの試作品
新技術で生成した有機ELパネルの試作品

 それは、大型の有機ELパネルを量産するための障壁となっていた、有機材料の塗布ムラを解消する成膜技術の開発にメドが立ったこと。エプソンは、中小型液晶に関するソニーとの交渉が大詰めを迎えていた5月26日、成膜技術の発表に踏み切っている。

 この技術は、同社のインクジェットプリンターのヘッドに使われている「マイクロピエゾテクノロジー」を応用したものだ。インク状に加工した3種の有機材料を、基板に吹きつけるようにして均一に塗布できる。

 マイクロピエゾはエンジニア出身の碓井社長が中心となって開発した技術で、今ではエプソンのプリンターの中核をなす。その精度を野球に例えると、「投手がど真ん中のストライクを毎秒6万発も入れられるほど」と、宮下悟生産技術センター部長は説明する。この技術を応用することで、37インチの大型有機ELパネルを量産できる。

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