• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

株式市場の無秩序ぶり示した“駆け込み寺”

金融庁の処分を受けたウィングパートナーズ

  • 高橋 篤史

バックナンバー

2009年7月13日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 株式市場でかねて問題視されていた新興監査法人に下った当局の厳しい処分――。監査法人ウィングパートナーズは先頃、金融庁から1カ月の業務停止命令を受けた。さらに代表者の赤坂満秋氏ら所属会計士3人も最長1年6カ月の業務停止となる過去にあまり例を見ない重い処分となった。

 設立からわずか2年余りで20社以上もの上場クライアントを獲得した同監査法人は、今日の株式市場の無秩序ぶりを象徴する存在でもある。

いびつな決算を追認

 今回の処分はペイントハウス(現ティエムシー)とゼンテック・テクノロジー・ジャパンを巡って、ずさんな監査が行われていたことに対するものだ。

 ジャスダックに上場していた住宅塗装会社のペイントハウス(現在は上場廃止)は2005年8月期、社債の債務免除益117億円を計上。しかし、実際に社債権者との間で和解が成立したのは、期末を過ぎてからのことで、本来は翌期に計上すべきものだった。同社は大幅な債務超過に陥っており、ルール破りの前倒し計上を行わなければ、上場廃止となる瀬戸際にあった。当時は個人事務所で監査を引き受けていた赤坂氏と同僚の吉野直樹氏は、それを追認した形だった。

 他方、大証ヘラクレスに上場するソフト開発会社のゼンテックは2008年3月期以降、実体のない事業譲渡に基づく「のれん」や架空売り上げの計上などを繰り返していた。だが、赤坂氏や、その部下で監査実務に当たっていた森下賢二氏は、会社側の説明をうのみにして契約書の内容に関する確認手続きなどを怠っていた。同社は増収増益を保つ一方、営業キャッシュフローは大幅なマイナスが続くという、いびつな決算を公表していたが、それは“粉飾”だったわけだ。

 処分されたウィングパートナーズが設立されたのは2007年2月。中心となったのは赤坂氏で、当初の事務所も東京・恵比寿にある赤坂氏の個人事務所と同じだった。

 赤坂氏はもともと中堅の霞友監査法人に所属。しかし、大証ヘラクレス上場のサンライズ・テクノロジー(現在は上場廃止)に関する監査方針などを巡り、ほかの幹部と対立、2004年12月頃に脱退して独立した。その後、ペイントハウスや、ライブドアマーケティング(現メディアイノベーション)、オーベンなどの会計監査人を個人で引き受け、その際の同僚である吉野、森下両氏らとともにウィングパートナーズを立ち上げた。

 極度の業績不振にあったペイントハウスやオーベン、証券取引法違反事件で揺れていたライブドアマーケティングがまさにそうだったが、ウィングパートナーズが引き受けたクライアントも同じように“問題企業”ばかり。しかも、決算期の途中で前任の監査法人が降りてしまった先がほとんどだった。

 タックスヘイブン(租税回避地)の法人を引受先に大量の新株予約権を発行するなど、不透明なエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)を繰り返すクライアント企業も少なくない。最近の例でいえば、東証1部に上場する新興不動産会社のゼクスでは、投資事業組合などを引受先に大量発行した増資株が無断売却されるという不祥事が表面化している。

コメント0

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

面倒くさいことを愚直に続ける努力こそが、 他社との差別化につながる。

羽鳥 由宇介 IDOM社長