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先進国「失業率10%」へ

労働所得の大幅減少が回復の重しに

  • ノリエル・ルービニ氏

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2009年7月30日(木)

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 最新のデータによると米国など先進国の雇用状況は改善していない。米国の失業率は現在9.5%だが、秋までには10%を超えそうだ。2010年中に11%のピークに達した後、10%台が長く続くだろう。そのほか先進国の多くでも失業率は10%に達するだろう。

 ひどい数字だが、世界の労働市場の本当の脆弱性を表していない。パートや就業意欲喪失者を含めると、米国の失業率は既に16.5%に上る。各国の財政・金融刺激策は失業率低下にはほとんど効果を上げていない。その結果、総労働所得(雇用数×労働時間×時間当たり平均賃金)が激減している。

米国は来年1%以下の成長率

 多くの雇用主は、景気後退の痛みを分かち合おうとレイオフを減らし、労働時間短縮や時給削減を従業員に求めている。例えばブリティッシュ・エアウェイズは従業員に1カ月の無給就労を要請した。こうした景気後退による雇用と労働時間及び賃金の減少という労働所得への影響は大きい。

 雇用と労働所得の激減は景気や金融市場に様々な負の影響を与える。第1に労働所得が減ると個人消費も減少する。家計は株式や住宅の価値下落による富の損失と負債比率の急増で既に大打撃を受けている。米国の個人消費はGDP(国内総生産)の7割を占め、ほかの先進国の個人消費もGDP比が高いため、景気後退は長期化し、来年の景気回復は弱々しいものになる(米国の成長率は1%を切り、欧州と日本はこれよりずっと低い)。

 第2に、雇用喪失は住宅不況の長期化と悪化を招く。失業と所得減少は、住宅ローン滞納と差し押さえの主要因だ。年内に住宅ローンを抱える米国人約840万人が失業し、ローン返済ができなくなる。

 第3に、10~11%の失業率はいかなる数式モデルに当てはめても、個人向け住宅融資だけでなく、商業用不動産やクレジットカード、学資ローン、自動車ローンなどの返済率もひどい結果になる。そのため銀行の不良資産の損失と資金需要は最近の推計より大きくなり、貸し渋りが進むだろう。

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