新人のなかには、
「かまわれすぎて、うっとうしい。少しほっといてくれないか」
とおもっている人もいるのではないだろうか?
仕事にしても、アフターファイブの飲み会などにしても、
先輩たちはとかく新人をかまいたがる。そのため、
「仕事の必要以外、ゼッタイ会社の人とはつきあいたくない」
とおもっている新人や、
「そうはいっても、あまりつっけんどんにしても角が立つし」
と困っている人もいると思う。
あるいは、
「この職場には友だちになれそうな人がいない」
とがっかりしている人もいるかもしれない。
職場の人づきあい、何をめざし、どうしていったらいいのだろう?
新人の一番ちかいルーツは大学にある。
なにしろ、ついこの間までいたところだ。
私は仕事で、全国のさまざまな大学にいくが、
どこへ行っても、教育関係者が一様に訴えるのが、
「いまの若者の関心の範囲の狭さ」だ。
大学の、ある教師のゼミで、
ひとりの学生が、こなくなった。
教師は、ゼミの仲間に「Aさんはどうしたの?」とたずねた。
わずか10人ほどのゼミだ。
顔を合わせてから、もう半年もたつ。
だれか近況を知っているだろうと。
ところがだれ一人、Aさんがどうしているのか、
どのへんに住んでいるのか、バイトはしているのか、などの
近況を知らない。
それだけではない。
だれ一人、Aさんの携帯の電話番号を知らない。
それだけではない。だれ一人、
Aさんの名字は知っていても、「下のなまえ」を知らなかった。
白か黒か。
若者の人づきあいの傾向として、
好きでいつもつるんでいる友だち・恋人か(=白)、
それ以外の、通行人と同じ、
まったく関心さえ払わない他人か(=黒)、
2つにガクンとわかれてしまう。
しかも白の範囲が狭い、
2、3人か、場合によっては1人の友だちまたは恋人とだけ、
いつも固く一緒にひっついて行動し、
それ以外は、会話さえしないという人もいる。
好きな人とだけ関わり、
それ以外の人には関心さえも向けない。
一見これほどラクなことはないように見える。
ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。



文章表現・コミュニケーションインストラクター。岡山県生まれ。1984年ベネッセコーポレーション入社後、進研ゼミ小論文編集長として、高校生の考える力・書く力の育成に尽力する。2000年 独立。フリーランスとして、執筆、講演、高校・大学での授業、社会人への研修、ワークショップなどを通して、文章表現力・思考力・コミュニケーション力の 教育に取り組んでいる。著書に『話すチカラをつくる本』『伝わる・揺さぶる!文章を書く』『あなたの話はなぜ「通じない」のか』『理解という名の愛がほしい』『おとなの小論文教室。』他多数

からのご案内




