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第28話 候補者が頭を使うようでは「やばい」

  • 出井 康博

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2009年7月31日(金)

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 総選挙の投票が1カ月後に迫った。民主党の有利が予想されるが、同党新人候補・Bにとっては厳しい闘いが続く。Bの選挙区は、全国でも屈指の自民党の牙城だからだ。

 Bについては第7話などでも紹介した。元サラリーマンの30代で、身内に政治家はおらず、地方議員や秘書の経験もない。

 Bと同じ民主党の新人候補でも、有力幹部の子飼い候補の場合は、幹部の秘書が派遣され、選挙に向けた体制づくりを指導してもらえる。また、実務は地元の党組織に任せ、本人は選挙の“顔”に過ぎないような候補者もいる。

 しかしBは、約2年前に民主党から公認内定を得て以降、自ら活動の先頭に立ち続けてきた。

 総選挙は昨年秋とも見られた。その前にBは事務所を広い場所へと移し、一時は6~7人もの有給スタッフを雇った。人件費を含めた経費は、党から支給される活動資金だけではとても足りない。

 資金面の問題は父親からの借金で何とか凌いだが、解決されない悩みがあった。支援者との会合などに追われる自分に代わって、事務所を運営できる人材がいないのだ。Bは以前から、こう嘆いていたものだ。

 「私の立場は、中小企業の経営者でありながら、会社にいられないのと同じです。自分がもう1人いたら助かるんですが…」

選挙が迫る時に動かすのは頭よりも体

 Bにはいくつもの選挙を手伝ってきた経験があり、実務にも精通している。しかし、組織的に活動しようとすれば、事務所に司令塔役が必要だ。そんな悩みが、選挙目前になってやっと解消された。2人の“選挙のプロ”が、彼の事務所に加わったのだ。

B事務所に常駐するMの机 (撮影:筆者、以下同)
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 その1人が、Bとは旧友のMだ。小さなコンサルタント会社で幹部を務めるMは、かつて自らも政治家を目指していた。そのためBと同様、多くの選挙に関わった経験がある。

 MがBを支援することになったきっかけは、こうだ。6月半ばの週末、久し振りにBの事務所を訪ねた時のこと。Bの余りの多忙ぶりに驚かされた。

 「選挙が近くなれば、候補者はなるべく“頭”を使わず、スタッフが決めたスケジュールに沿って“体”だけ動かすべきものです。それがBの場合、頭も体もフルに使っていた」

 Mは直感的に「やばい」と思った。Bは候補者でありながら、事務所の事務局長としての仕事までやっている。選挙で敗れる典型的なパターンである。

コメント3件コメント/レビュー

私もこの国の選挙活動はかなりおかしいと思います。ずいぶん昔の選挙法ですから、今様に改定したいものです。端的に言って、まだ公示していないのに、みな選挙のための活動を全力でやっているじゃないですか。それをメディアも議員候補もまったく疑問視していないのが問題で、法律を守るかどうか以前に考えてほしい。欧米の中進国を参考にして、どぶ板選挙とか連呼とかから、もう一段高レベルの運動ができるようになりたいものです。これも新政権ができると前進するでしょうか?期待します!(2009/07/31)

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いただいたコメント

私もこの国の選挙活動はかなりおかしいと思います。ずいぶん昔の選挙法ですから、今様に改定したいものです。端的に言って、まだ公示していないのに、みな選挙のための活動を全力でやっているじゃないですか。それをメディアも議員候補もまったく疑問視していないのが問題で、法律を守るかどうか以前に考えてほしい。欧米の中進国を参考にして、どぶ板選挙とか連呼とかから、もう一段高レベルの運動ができるようになりたいものです。これも新政権ができると前進するでしょうか?期待します!(2009/07/31)

政策や本人の能力ではなくプロの選挙技術による選挙活動は立候補者側が思うほど当落に関係ないような気がします街頭演説の回数や支援者回りで得票率が変わるのはもっと平和な時の選挙だと思います自転車で走ってるのを見たから彼に投票しましょうとかないと思います(2009/07/31)

今回の都議選、私の地元でも追い風が吹いた民主党候補に票が集中し、本文中で言うところの空中戦で戦った現職無所属候補が落選しました。追い風が無い時は選挙の"プロ"スタッフがいないとこうなるということか。しかしやはり何か間違っている、虚しい。(2009/07/31)

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