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米露中で渦巻く核の“微妙な均衡”

原爆投下から64年――。軍事の現状を探る

  • 鍛冶 俊樹

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2009年8月10日(月)

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 バラク・オバマ米大統領が8月に訪日する計画があった。広島、長崎の「原爆の日」に、原爆投下の謝罪の言葉を述べさせようといった思惑も、日本側の一部にはあったようだ。

 麻生太郎首相が8月訪日を望んでいたことは間違いない。そうなっていれば衆院解散も先延ばしにできるし、外交成果をアピールしてから解散して秋の選挙に臨めば起死回生の勝利も期待できたのだ。

 その意味ではオバマ大統領が麻生首相に引導を渡したことになるが、オバマ大統領としては麻生首相の首を斬りたくて訪日を見送ったわけではない。核兵器廃絶を掲げるオバマ大統領にとって、原爆の日に現地を訪れて核廃絶宣言を打ち出すのは最大のアピールになり得る。では、なぜ見送ったのか?

 それはもしこの日程が明らかになれば、北朝鮮がその日に合わせて核実験を再び強行しかねないという懸念のためだ。方々で指摘されていることだが、今年に入ってからの北朝鮮の軍事行動は往々にしてオバマ大統領の行動に照準を合わせている。

 4月5日に北朝鮮がテポドンを発射したが、その頃オバマ大統領はチェコの首都プラハにいて核兵器廃絶の演説をしていた。5月25日の核実験は明らかに米国の戦没者慰霊の日に照準を合わせているし、7月4日の米独立記念日にはノドンを含む7発の中・短距離ミサイルを日本海に発射している。この両日ともオバマ大統領は公式行事で米軍最高指揮官として演説しなければならない日なのである。

 これだけ照準を合わせているとなると、オバマ訪日と原爆の日に合わせて北朝鮮が核実験を実施しても不思議はない。もし実施されれば、オバマ大統領の核兵器廃絶計画が“絵に描いた餅”であることが世界中に証明されてしまう。こう考えていけば、オバマ大統領が8月訪日を見送ったのもうなづける。

核は人類を滅亡させない

 世界の軍事専門家の中で、オバマ大統領の核兵器廃絶計画を額面通り信じているものなど、おそらく皆無だろう。いったん手に入れた強力な武器を強国が手放すわけはない。北朝鮮があれだけ核兵器に固執しているのを見れば明らかだ。

 試みに各国の核弾頭配備数を並べてみよう。

ロシア 5500発
米国 5000発
中国 400発
フランス 350発
英国 160発
イスラエル 100発
インド 50発
パキスタン 50発
北朝鮮 10発

 実は核兵器の数や配備状況は各国とも軍事機密であり、各種資料に示されている数はいずれも推測の域を出ない。上記は筆者の推測である。

 米露の核弾頭数が、ほぼ拮抗しているのは間違いない。これは戦略兵器削減条約により均衡を保ちながら相互に削減してきたからだ。ただロシアの方が若干多めになっている。これだけ見るとロシアの核戦力の方が優勢に見えるが、ここには裏がある。

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