CO2(二酸化炭素)を原料にプラスチックを作る技術を確立した。背中を押したのは、迫る石油資源の枯渇。将来的には全工程を自然エネルギーで賄い、CO2の絶対量削減を目指す。
ウィーンという低い作動音を出す方向を見ると、ビルの6〜7階に相当する20mの高さのパイプが何本もそびえ立つ。これは三井化学が大阪工場(大阪府高石市)で今年から稼働させたメタノール製造の実験プラント。メタノールは、エチレンやプロピレンなどからできるプラスチック(合成樹脂)の大元の原料になる物質だ。

夢のプラントへ第一歩
鉄のパイプが何本も並ぶその作りは、通常の化学プラントと変わらない。だが三井化学社内にとって、このプラントは特別な存在だ。CO2(二酸化炭素)の排出量削減が喫緊の課題となっている化学プラントにおいて、三井化学はCO2を排出しないどころか吸収してしまう「夢のプラント」の実現を目指している。大阪工場に建設した実験プラントは、その夢を実現する第一歩となるのだ。
その理由は、実験プラントで製造するメタノールがこれまでとは異なり、原料にCO2と水素を使用するからだ。従来のメタノール製造は、天然ガスを改質して生み出した一酸化炭素と水素を混ぜ合わせる方法が一般的だった。
実験プラントでは、隣接するエチレンプラントが排出するガスから、材料となるCO2と水素を作り出し、混ぜ合わせてメタノールを作る。
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