• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

隔離用「4つ星ホテル」は消毒液臭かった

【北京発・生録】新型インフル、日本人集団感染の現場(下)

2009年8月18日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

前回から読む)

 そのホテルの駐車場には車が1台も停まっていなかった。

 入口の周辺にはマスクをつけた警官が4人立っていて、威圧的な雰囲気を醸し出す。よく見るとホテルの敷地内を2人1組で警官が絶えず巡回している。外部からも、そして内部からも人が自由に出入りできないようになっている。

「4つ星ホテル」にカンヅメ

 ここは北京市朝暘区の「燕翔飯店」というホテルだ。北京首都国際空港と北京市の中心街のちょうど中間に位置しており、ホテル予約サイトでは「4つ星」(最高は「5つ星」)にランクされている。

 その高級ホテルが、今や新型インフルエンザの感染拡大を防ぐための“前線基地”となっているのだ。

すべての出入り口に警官が配置されている燕翔飯店。8月12日時点で、この中に100人以上の留学生が隔離されていた
画像のクリックで拡大表示

 インフルエンザはウイルスが体内に侵入してから1~7日間の潜伏期間を経て発症する。逆に言えば感染者と接触したとしても、潜伏期間を過ぎて症状が出なければ感染は免れたと見なせる。

 そのため感染拡大を防ぐうえで、感染者の家族や友人など、周囲にいた人を一定期間、隔離しておく「医学観察」が有効な措置となる。燕翔飯店は、この濃厚接触者を隔離しておくための施設なのだ。

3日で100人に膨れあがった「濃厚接触者」

 今回、北京で日本人の医学観察が始まったのは8月9日(日曜日)だ。日本人留学生のBさんが新型インフルエンザに感染していることが7日(金曜日)に判明し、その2日後からBさんの周囲にいた人を手始めに、濃厚接触があったと見なされる人が次々と燕翔飯店に連れてこられた。

 医学観察の対象としてホテルに収容されているのはほとんど日本人だったが、中には韓国人やイタリア人、そしてロシア人などもいた。

 北京市衛生局は感染者だけでなく周囲にいた人に対しても、「いつ」「どこで」「どんな人と」「どのような接触があったか」を詳細に調べ上げており、その行動履歴を基に医学観察の対象者を段階的に広げていった。

 そのため濃厚接触者の数は日が経つにつれて増え、12日(水曜日)の時点で100人以上に膨れあがった。

 記者は9日の夜にホテルに収容され、12日に医学観察から解放されたCさんに話を聞くことができた。

コメント5

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

「隔離用「4つ星ホテル」は消毒液臭かった」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック