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結局、自民、民主の年金改革案でどうなるのか?

  • 伊藤 亮太

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2009年8月27日(木)

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第1回の要旨
 最近、格差社会という用語をよく見たり聞いたりする。日本においても経済格差をはじめ、様々な点において格差が指摘されている。しかしながら、それらの格差の中には許容できる格差も多いといえる。つまり、格差があるからといって不公平とは一概には言えないのである。それでは公的年金についてはどうか。公的年金も世代間の格差はある。果たしてそれは不公平と言い切れるのであろうか。

■第2回の要旨
 現行の公的年金制度においても、老齢給付以外に障害給付や遺族に対する給付など、私的年金や保険ではそれらすべてをまかなうことができない大変良い役割を果たしている面があることをおさえると同時に、制度を維持・改革するためには消費税増税が不可避であり、増税時期を決める議論をすべきであると説く。

■第3回の要旨
 現行の公的年金制度では、マクロ経済スライドが導入されているため、将来的な負担と給付のバランス調整をとることが可能となっている。つまり、保険料は将来的に上限が固定され、給付も抑制される仕組みが整えられているのである。この公的年金には税金がかかることや繰り上げや繰り下げが可能なこともおさえておきたい。

■第4回の要旨
 現行の公的年金制度には、メリットもあるもののデメリットも多く指摘されている。しかしながら、問題点の中には見方を変えれば違った考え方ができるものもある。誤解が公的年金に対する不信感・不安感を招いているおそれがある点を指摘し、今後対処すべき問題点について整理する。


 公的年金制度を理解している人はどれくらいいるであろうか?なんとなく一部のマスメディアや学者・評論家の唱えていることを鵜呑みにし、年金大丈夫か? 私たち若い世代は年金がもらえないのでは? 払わない方が得なのでは? といった思いでいる方も多いのではないだろうか。

 実際、年金関連に関して顧客からも相談が非常に多くなっている。20代・30代といった若い世代をはじめ、団塊の世代と呼ばれるこれから年金を受給する人たちからも「年金制度」に対する不信感を持たれている方がかなりの数にのぼる。

 しかしながら、そうした不信感は、公的年金制度を理解していないところに起点を発しているように思えてならないし、相談される際も制度を理解してもらうことで問題が解決することがほとんどなのである。

 本文では公的年金制度の大枠を理解してもらうべく、まず公的年金の構造、役割といったところを説明する。そして現行の公的年金制度の保険料や受給額の仕組みを説明するとともに、世間で騒がれている年金問題にどのようなものがあるのかおさらいをしていきたいと思う。

公的年金制度のこと、ご存じですか?

 公的年金制度は、全国民を対象とした「国民年金」と、サラリーマンが対象の「厚生年金」や公務員などが対象となる「共済年金」といった「被用者年金」から成り立っており、企業が従業員を対象に実施する「企業年金」や個人で加入する「個人年金」を含めると3階建ての構造になっている。

 要は、土台に国民年金があり、その上に厚生年金や共済年金、厚生年金基金などの企業年金等があるのである。

年金制度の体系
(出所)厚生労働省「年金財政ホームページ」を参考に筆者作成。
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画像のクリックで拡大表示

 平成21年3月末の公的年金の加入者は、6949万人。つまり、国民年金に加入している人が6949万人いることとなる。

 よく勘違いされることであるが、国民年金は自営業者や学生といった定額の保険料を納めている第1号被保険者だけでなく、サラリーマンや公務員も加入しており、それ相応の年金保険料を給与天引きなどで納めているのである。こうした加入者が保険料を支払い、その納付実績に応じて将来年金を受け取る仕組みを社会保険方式という。

 国民年金の加入者のうち、自営業者やその配偶者、学生など第1号被保険者は2001万人、サラリーマンなどの厚生年金被保険者や公務員など共際組合等の組合員が当てはまる第2号被保険者は3895万人、第2号被保険者の被扶養配偶者である第3号被保険者は1044万人となっている。第3号被保険者は、第2号被保険者である配偶者の加入する厚生年金や共済年金から保険料が拠出されているため、個別保険料を支払う必要がない。つまり、国民年金の保険料を支払っているのは、実質のところ第1号被保険者と第2号被保険者になる。

 なお、本文においては、年金の受給額や年金制度において最も関心が高いとみられる国民年金と厚生年金について取り上げていきたいと思う。

公的年金が持つ3つの役割が意味していること

 公的年金には大きく分けて3つの役割がある。

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