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【隠れた世界企業】“ダイヤの膜”でデータを守る

ユーテック(千葉県流山市・真空装置の製造・販売)

  • 神農 将史

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2009年8月28日(金)

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ダイヤのように硬くて薄い、滑らかな保護膜で素材を守る。HDDの高性能化を支える技術として世界中で利用される。安定的な成長を目指し、飲料容器や自動車部品向けの開拓を急ぐ。

 ある日突然、パソコンが動かなくなる。そんな経験をした人は少なくないだろう。仕事に必要なデータや家族との思い出が詰まった写真といった、大事な情報が消えてしまう恐怖は、なかなか忘れられないものだ。

 パソコンが故障する原因で、特に多いのが、記録装置であるHDD(ハードディスク駆動装置)のトラブルだ。記録装置そのものが壊れると、データの復旧は難しい。1990年代後半までは「HDDは3~5年でクラッシュする」と言われるほどだった。

 しかし2000年頃からHDDの耐久性は大幅に向上した。東京・秋葉原の大手家電量販店員によれば、「ここ10年で平均寿命は3倍に延びた」という。

世界中のHDDメーカーが採用

 その一端を担っているのが千葉県流山市にあるユーテックの技術だ。「ダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)」という硬くて薄い膜で、HDDの心臓部に当たる磁気ディスクの表面をコーティングする。膜の厚さはわずか3ナノメートル(ナノは10億分の1)に過ぎない。たばこの煙の粒子の大きさと比較して約100分の1という驚異的な薄さだ。ダイヤモンドのような構造の炭素原子の薄膜で、情報を記録する磁気ディスクの破損を防ぐ。

開発中のDLC装置の横に立つ本多祐二社長 (写真:的野 弘路)

 ユーテックが開発したDLC装置は、世界のHDD市場で高いシェアを持つ。磁気ディスクから駆動装置まで基幹部品を自社で製造する一部のメーカーを除き、昭和電工など磁気ディスク専業メーカーが使うDLC装置の6割近くはユーテック製だ。世界中のパソコンやテレビ番組を録画するHDDレコーダーには、ユーテックの装置でコーティングされた磁気ディスクが使われている。

 当時は社員数わずか30人足らずだった小さなベンチャーが、どうやって画期的な技術を開発できたのか。

 ユーテックの創業は1992年。真空装置メーカー出身の本多祐二社長ら7人がお金を出し合って起業した。本多社長はもともと「プラズマCVD(化学的気相成長法)」と呼ばれる真空中で薄膜を作る技術を研究していた。

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