• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

もう先送りは許されない

少子化、税財政改革、社会保障再建…

  • 田村 賢司,加藤 修平

バックナンバー

2009年8月28日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 8月30日投開票の衆院選で、日本の未来を託す新しい政権の形が決まる。政権公約(マニフェスト)を掲げた各党の政策論争にも国民の審判が下る。日本経済はようやく金融危機後の最悪期を脱しつつあるが、過去の政権が先送りしてきた少子化対策、社会保障制度の再構築、財政再建、税制改正、地方分権といった難題はほとんど手つかずのままだ。新政権が答えを出さない限り、日本を覆い尽くしている閉塞感は打破できない。

 帰省ラッシュを終え、社会のリズムが元に戻り始めた8月17日。衆院選の公示を翌日に控え、東京都目黒区の青木英二区長は自民党候補者の総決起大会でこう訴えた。「目黒区に住む女性が生涯に産む子供の数は全国で最も少ない。自民党が掲げる3~5歳児の教育を無償にする政策は、何とか達成してほしい」。

 衆院選に臨む各政党は判を押したように、少子化対策の強化を訴えた。政権交代を目指す民主党は中学生まで1人当たり月額2万6000円の「子ども手当」を支給するのが政権公約の柱。太田昭宏代表が「そもそも児童手当を最初に実現したのは我々だ」とアピールする公明党も、幼児教育を無償化し、児童手当の支給を中学3年生まで引き上げると主張する。

 日本の少子化はどこまで進んでいるのか。一番分かりやすい指標は1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率だ。厚生労働省によると、2008年は1.37と3年続けて前年を上回ったが、過去最低だった2005年の1.26からわずかな上昇にとどまる。2008年の出生数は109万1150人で、戦後の第1次ベビーブームに当たる1949年(269万6638人)の4割、第2次ベビーブームの73年に比べても半分程度にとどまった。

「働く世代」はこれから急減

 少子化を背景に、日本の人口はこれから急速に減少する。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2005年に約1億2800万人だった日本の人口は出生率が中長期的に1.26で推移すると仮定すると、2025年には1億2000万人を割り込み、2055年には8993万人に減る。特に「働く世代」に当たる15~64歳はそれぞれ2005年比で15.9%、45.6%も減ってしまう。

 働く世代は、年金に代表される社会保障の担い手でもある。少子化は世代間対立を招くとともに、人口減を通じて日本の経済成長を阻害する側面が大きい。

画像のクリックで拡大表示

 内閣府が6月にまとめた経済の中長期試算によると、日本経済の実力を示す「潜在成長率」はこれから2023年度まで、おおむね1.0%前後で推移する。労働力の減少が経済成長を押し下げる方向に働き、生産性の向上や技術革新が進んでも、2%成長すらなかなか難しいというのが公式な見方だ。

コメント7件コメント/レビュー

年金医療など社会保障費の激増による制度の硬直化、破綻の可能性。少子高齢化による、将来のあらゆる意味での国力の低下。国家財政の破綻の可能性。これらは、十年以上前から指摘されてきたことなのです。ここまで有効な手立てが打てなかったことにこの国の政治力の低さ、無さ、を感じます。根本的に、この国には、国家戦略(その場しのぎの戦術とは違う)を立てる人間がいないのでしょうか。それとも政治のシステムがそれを阻んでいるのでしょうか。10年20年先を見通して日本国と国民が健康で文化的な生活が保障され国際社会の中で生き残るプランを作り実行していく人間が必要です。民主党が国家戦略局のようなものを考えているみたいですが、実効性のあるプランを作り、スピード感を持って強力に実行してもらいたい。(2009/08/30)

「時事深層」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

年金医療など社会保障費の激増による制度の硬直化、破綻の可能性。少子高齢化による、将来のあらゆる意味での国力の低下。国家財政の破綻の可能性。これらは、十年以上前から指摘されてきたことなのです。ここまで有効な手立てが打てなかったことにこの国の政治力の低さ、無さ、を感じます。根本的に、この国には、国家戦略(その場しのぎの戦術とは違う)を立てる人間がいないのでしょうか。それとも政治のシステムがそれを阻んでいるのでしょうか。10年20年先を見通して日本国と国民が健康で文化的な生活が保障され国際社会の中で生き残るプランを作り実行していく人間が必要です。民主党が国家戦略局のようなものを考えているみたいですが、実効性のあるプランを作り、スピード感を持って強力に実行してもらいたい。(2009/08/30)

医師として言います。日本は医療にかける金が少なすぎます。お金が無駄になっているのではなく、非常に少ない金で、先進国で見ても優秀な医療を受けられているのです。欧米の医療はすばらしいと思い込んでいる一般の人が多いのですが、それは金持ちだけの特権で、一般国民が日本ほどの医療が受けられている国は、欧米にもありません。医療の無駄はほとんどありません。医療が高度化すれば、お金はどんどんかかります。数十年前の医療レベルとは全然違うのですから、かかる金も大幅に伸びるはずです。日本は抑制しているので、医療レベルは頭打ちで、低下している部分も出て来ています。無駄を削ろうとすると、さらに医療レベルは下がり、医師もいやになるでしょう。インドのように優秀な医師が、アメリカに移民して、いくら医師を養成しても、自国の医療レベルが上がらないという状況に、今後の日本もなるかもしれません。今までの医師は使命感があり、お金よりも働くことに意義を認め、英語も苦手でしたが、最近の若い医師は、英語も得意で、欧米に違和感もなく、お金にもうるさいのですから、将来は優秀な医師はどんどんアメリカに逃げ出して、さらに日本の医療レベルは下がるでしょう。(2009/08/29)

社会保障を要求するのは悪いことではない。各政党ともそれに応えるような政策を一生懸命掲げるだろう。しかし、一歩留まって考えた場合、860兆円を超える国の借金をどうするのだ。国民1人当り640万円を超えるという。年収が200万円前後の人間が沢山いると格差問題を言いながら、国の借金のことは何も言わない。GDP比でこんなに多い国の借金は世界の非常識だ。国民新党は国民が持っている金融資産から更に一時的に借りればよいという。郵貯の資産は80%超が既に国債にされているのだ。一般の民間金融機関もかなりの額を国債で運用しているのだろう。戦時国債のように紙屑化したらどうなるのか。マスヤジ(2009/08/28)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

お客様が低価格に慣れてきている。

片岡 優 ジェットスター・ジャパン社長