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安全保障なくば、孤立化の恐れ

「アフガニスタン」「普天間基地」「防衛予算」の“爆弾処理”は?

  • 鍛冶 俊樹

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2009年9月1日(火)

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 民主党のマニフェストで一番驚かされるのは、安全保障という言葉がないことだ。今日、安全保障は「人間の安全保障」「食糧の安全保障」「エネルギーの安全保障」などというように、一般用語として用いられている。なのに、そうした使用さえ頑固に拒否している。かつて日本社会党が「日米安全保障条約反対」を叫んでいたが、そのトラウマは強固に受け継がれているようだ。

 「安全保障」がないぐらいだから「国防」はもちろんのこと、「防衛」も「自衛隊」もない。おそらくこうした言葉は憲法違反だとでも考えているのだろう。

 テレビが描き出す民主党のイメージは若々しく、海外留学をして米国流の国際政治学を身に付けたスマートな人たちの集まりのようである。しかし、マニフェストから垣間見える民主党のイメージは「何でも反対」「非武装中立」の旧日本社会党とさほど変わらない。

 おそらく党内では若手と旧世代が対立・抗争を繰り広げているのだろう。だが内部対立で動きが取れなかったのが旧社会党の歴史そのものだ。民主党が「同じ轍を踏まない」と誰が言えようか?

インド洋撤退の波紋が分かっているのか

 「安全保障」の語がない民主党のマニフェストでは安全保障に類する事項は外交の項目で括られている。その外交の項目の内容が曖昧模糊としているのは、ある程度仕方がないだろう。外交・安全保障の分野では相手は外国であり、前もって公約してしまうと、状況に応じた戦略が取れなくなる。その意味では外交・安保ではフリーハンドを確保しておきたいという思いはあろう。

 1990年代、ドイツでは保守政党からSPD(社会民主党)に政権が移った。SPDは反米的な政策を掲げていたが、政権を取ると親米政権に早変わりした。

 外交・安保で国民の受けを狙った公約を掲げるのは簡単だが、その実、外交安保政策ほど変更が難しい分野はない。民主党の曖昧な公約も、現実主義路線を選ぶとの証しと受け取れないこともない。

 また参議院で過半数を制していない民主党は連立を模索する必要があり、その連立相手により外交安保政策も大きく影響されるのも確実であり、その分一層曖昧模糊とせざる得ないという事情もあろう。

 しかしながら現在、国防あるいは安全保障分野では早急に決めなければならない課題がいくつかある。それらについては、先送りもできなければ、連立パートナーとゆっくり協議する余裕もない。曖昧模糊とした態度では、決して対応できない喫緊の課題である。

 その筆頭に挙げられるのが、海上自衛隊によるインド洋における米艦船などへの補給支援の継続問題である。補給の根拠となっているテロ対策特別措置法(テロ特措法)は2010年1月で期限を迎える。従って新たな法律を成立させなければ、海上自衛隊は補給を中止してインド洋から引き上げざる得なくなる。

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