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「出生率」で決まる鳩山氏の国際評価

  • フィリップ・デルヴス・ブロートン,関谷 英里子

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2009年9月9日(水)

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 「背が高くスリム、そしていつも非常にエレガントなたたずまい」

 民主党が歴史的な勝利を収めた際、フランスの「ル・モンド」紙が鳩山由紀夫氏を描写した言葉である。

 フランス人から褒め言葉をもらえるのはかなり珍しく、名誉なことではあるが、特にこれから日本人カップルの“性欲増強”を後押しする役割を担わなければいけない彼にとっては格別であろう。

 性欲増強という言い方は、直截過ぎる表現かもしれないが、要は出生率上昇という重責を担っているのだということを、鳩山氏は肝に銘じていただきたい。鳩山氏の甘いマスクは日本以外でも報道されているが、出生率対策に関しては「考えが甘い」としか言いようがない。

 日本の悲惨な出生率を上向きに転じさせられない限り、ほかに今後何を行おうと、鳩山氏は国際的にはさっさと忘れ去られてしまうだろう。

19世紀から託児所があったフランス

 出生率の上昇策については、海外に参考にできる例がたくさんある。

 シンガポール政府は夫婦が子作りをするための経済援助「赤ちゃんボーナス」を提供しただけでなく、若者に出会いを提供する仲人的な役割をも買って出た。

 この「ロマンチックシンガポール」政策にはスパ(温泉)へのパッケージ旅行や、豪華リゾートへのクルーズ旅行、独身者に出会いを促すためのロック・クライミング・イベント、バレンタインデーにちなんだ1カ月にわたるロマンチック祭などが盛り込まれた。

 これはやりすぎだとしても、フランスの例を見てみよう。

 フランスは、一家庭あたり多く子供をつくる傾向にある移民の受け入れを進めたり、子育て中の母親に対する手厚い支援策に取り組んだりすることによって、1カップルあたり子供1.9人と、西欧諸国の中で最も高い出生率を誇っている。

 何より、世界で初めて公立の託児所を設置し、子育て中の母親が職場復帰をできるように国をあげて推進したことで知られる。既に19世紀の半ばごろから職の有無にかかわらず、フランス人女性は託児所に子供預けて出かけるなどして、自分の時間を確保してきた。

 家族の世話をする以外にも母親たちが自由な時間を得られるようにすることは、男女平等の一環として非常に重要であるだけではなく、健全な国家を保つためにも大切であり、当然の福利としてフランスでは考えられてきた。女性の多様な才能を活かすことができない国家は、国としての競争力を自ら削いでいると言っても過言ではないだろう。

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