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社会の正義・公益のために税金を使いたい

【第1回】財務省 高田英樹氏

  • 佐藤 ゆみ

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2009年9月14日(月)

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 「官僚政治の打破」を掲げた民主党が政権を握った。国民の官僚に対する不信や不満の高さを裏づける格好となった。

 では、批判の矢面に立たされている官僚は、今、何を思うのか――。本コラムでは、現場の最前線で働くキャリア官僚が発する「生の声」をお届けしていく。第1回は、英財務省への出向経験を持ち、7月末に民主党の菅直人代表代行に状況を説明した財務省主計局の高田英樹氏だ。

高田 英樹(たかだ・ひでき)氏
東京都出身。東京大学法学部卒業後、1995年に財務省入省。予算を扱う主計局を中心に、財政制度の企画立案、科学技術・スポーツ予算の査定、特別会計の見直しなどに携わり、現在は地方財政係主査として地方財政を担当。また、イギリスに2年間留学したほか、イギリスの財務省に3年間出向し、現地での金融行政や予算編成に参画。同じ財務省でも日本と大きく異なる公務員の姿、仕事の進め方があることを実感し、日本の官庁のあり方を改善していくため様々な提言を行っている。(写真:佐藤 ゆみ)

佐藤 ゆみ(以下、佐藤) 最近、官僚と言うと、天下りで大金を手にしているとか、埋蔵金を隠しているとか、いかにも“日本の悪”のようなイメージで表現されることが増えています。ただ、官僚のイメージが実態以上に悪く伝わっているところに、私個人としては疑問を感じざるを得ません。もちろん、癒着体質の方もいるでしょう。しかし、それ以上に、国家のために真摯に働く方々が多いはずですから。

高田 英樹(以下、高田) 多いというより、ほとんどの官僚が「我が国のために」という使命感を持っていると思います。最近の論調では官僚を叩くだけのものもあり、実際の働きよりも評価が低いのではと感じて残念です。

佐藤 私が議員会館で秘書をしていた頃、地下鉄の最終の時間になっても、時には朝になっても省庁の明かりは煌々と灯っていました。国土交通省で働いていた友人から、「冷暖房が夜の6時で止まってしまう。それでもダンボールにくるまって仕事をする」と以前に聞いたことがあります。財務省でも同じような感じですか。

高田 夏も冷房の効きは悪く、亜熱帯のような雰囲気です(笑)。昔はよく、冷房が切れた後の深夜になると、Tシャツ短パンに着替えて仕事をしている人もいました。

好まれる仕事でないのは分かっています

佐藤 そこまでして仕事に打ち込む情熱の源は何でしょうか? 財務官僚を志した動機を教えていただけますか。

高田 学生時代、国のために何かしたいと思いました。省庁訪問をした時に財務省(編集部注:当時は大蔵省)には視野の広い方々がいて、国家を全体的に見て仕事をしているところに魅力を感じました。

 財務省は関わる分野が広く、責任ある省です。財政を守るためには、支出を切り詰める一方で、税を確保する必要があり、決して好まれる仕事ではありません。

 しかし、国民の貴重な税金がどこに使われるべきか、予算配分の全体的なバランスをマクロな視点から考えることができます。しがらみなく、客観的な観点から、「国民のために何が必要か」といった政策の取捨選択を議論したいと思いました。

佐藤 やはり、まずは「国のため」という志からなのですね。そして、財務省に入られました。財務省は「国家の台所」と称されますが、具体的にどのような役割なのでしょう。

高田 財政の役割の大きな柱は、国民への公共サービスのために必要な財源(税金)を確保し、それを「予算」の形でしかるべきところに配分することです。例えば、医療や福祉を充実させる、道路や空港を作るなど、どのような分野に国が出て行くべきか、どういった分野に国民の税金を出すべきかを考えます。

 また、そのための税制の策定、改正なども行います。財務省は、政府全体としてこうした予算や税制を作るための、実務的な調整を担当しています。

佐藤 実際に仕事をして、やりがいを感じるのはどんな時ですか。

高田 特定の人が利益を受ける分野ではなく、例えば弱者を助けるなど、社会の正義・公益を実現するために、国民の税金は使われるべきと考えています。そういった価値観を出せる局面がある時にやりがいを感じますね。

佐藤 逆に、これでいいのかと思ったりすることなどはありませんか。

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