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【隠れた世界企業】デザイナーが惚れた家具素材

TAKE Create Hagi(山口県萩市・竹製家具の製造)

2009年9月10日(木)

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衰退する地場産業の復活に向け、竹を使った家具を製作。海外の有名家具メーカーが新素材として注目、引き合いが後を断たない。地場だけを見ずに海外を見据えた挑戦が、新産業を生み出した。

 吉田松陰をはじめとする維新の立役者を生み出した街、山口県萩市。彼らは都から遠く離れた辺境の地から、世界を見据えた時代の変化を読み、自らの信念を基に行動を起こした。

 100年以上の時を経て、同じ萩を舞台に世界を見据えた戦いを挑む男がいる。刀禰(とね)勇氏、69歳。2006年に設立した竹を使った家具の製作会社TAKE Create Hagi(タケ クリエート ハギ)(以下、TCH)の社長だ。

海外デザイナーと職人の技術で実現したいすに座る刀禰勇社長 (写真:橋本 真宏)

 「萩は新幹線の駅や飛行場からも遠く、企業の工場誘致もできなかった。経済は縮小の一途をたどり、新産業を育成しなければ萩に未来はない」

 危機感をばねに萩発の世界ブランドを作りたい一心で、地場の名産品の1つである孟宗竹を使った家具の製作を発案した。2002年から協議を重ね、2006年にTCHを設立。海外のデザイナーにデザインを依頼して作った家具が、世界が注目する祭典である米アカデミー賞や米エミー賞などのイベントで採用されるなど、品質の高さは国境を超えて話題を呼んでいる。

過去の遺産に依存しない

 刀禰社長は地元でケーブルテレビ会社やガス会社を経営し、萩市の商工会議所の会頭も務める萩経済の「顔」だ。彼が抱く危機感は、衰退していく街の経済と反比例するように大きくなっていった。

 「歴史好きや修学旅行者の観光産業で長らく食べてきた萩市だが、それも縮小傾向にある。過去の遺産で食いつなぐのではなく、新しい産業を創造して未来を築かなければいけない」

 刀禰社長が注目したのは、戦後間もない頃には地場産業の1つとして知られた萩の竹だ。産出量では他県に劣るが、萩の竹は雪に覆われながらもしなることで得られる「粘り強さ」があるとされる。従来は除雪用の車両に使われる竹製ブラシなどに用いられてきたが、最近は需要が低迷していた。

 2002年、萩で竹製品を作っている15の事業者を中心に、有限責任中間法人「萩の竹ブランド化推進協議会」を設立。地域資源である良質な竹を用いて、地場産業の創造に着手した。

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「【隠れた世界企業】デザイナーが惚れた家具素材」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授