(前回から読む)
「民主党マニフェスト2009」には、「年金、医療、介護の不安をなくし、誰もが安心して暮らせるようにします」とあります。では、民主党案により国民の公的年金に対する安心は高まるのでしょうか。民主党が主張している新しい年金制度について疑問点を中心に考えてみましょう。
新しい年金制度で国民の安心は高まるか
多くの人が年金制度の将来に不安を持っているようです。国民年金の場合、保険料の納付率は70.8%(2006年度分)となりました。未納者は315万人にのぼり、特に若年層の未納率が高いことが注目されます。「保険料を払っても年金はもらえないかもしれない」と考えている若者も多いようです。

民主党案では、公的年金制度に対する国民の信頼を回復することを重視しており、その一環として、国民年金、厚生年金、共済年金を一元化するとしています。そして、まず、全ての人が所得が同じなら、同じ保険料を負担し、収めた保険料をもとに受給額を計算する「所得比例年金」を創設し、納めた保険料は必ず返ってくる制度として年金制度への信頼を確保するとしています。
しかし、「所得比例年金」では、当然のことながら所得の低い人は保険料も低くなることから給付額も低くなります。そこで、別途「最低保障年金」を創設し、全ての人が月7万円以上の年金を受け取れるようにするとしています。そして、その財源には消費税5%の税収相当分を全額「最低保障年金」の財源として投入し、年金財政を安定させるとしています。

この新しい年金制度で国民の安心は高まるのでしょうか。最低7万円を受領できるようになることが「安心して高齢期を迎えられる」に十分と言えるか、という問題は別としても、少なくとも2つの疑問があります。
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