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「くめ納豆」倒産、自社ブランド製品にジレンマ

PB下請けに疲れ、粘れず

2009年9月16日(水)

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 「くめ納豆」ブランドで知られる納豆メーカー、くめ・クオリティ・プロダクツ(本社・茨城県常陸太田市)は8月25日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。売上高(2007年度)は約93億円。創業は1952年の老舗で、納豆市場では全国シェア3位グループの一角を占めていた。

 「最後に“毒饅頭”を食べてしまったからね」。くめと取引のある食品メーカーの社長は、くめが追い込まれた経緯と理由を解説する。

 大豆など原材料の調達コストが年々上昇する一方で、販売価格には転嫁できない。追い込まれたくめは、数年前から、大手小売りチェーンの要請を受け、PB(プライベートブランド)商品の下請け製造を始める。

 下請け製造は、自社ブランドを持つ食品メーカーとしては苦渋の選択だが、大量注文を受ける「数」はくめにとって魅力だった。工場稼働率を上げるためにはやむを得ないと判断した。ところがこれが、くめにとっては、先の社長いわく“毒饅頭”となる。

「3パック58円」で収益悪化

 小売りとの蜜月は続かない。納豆や豆腐などの「日常のおかず」は消費者が日々購入する商品なので、小売業も価格訴求の目玉にしがちだ。PBとして力を入れる分野でもある。「納豆3パック58円」など低価格化が極端に進み、利幅が削られていった。

低価格を訴求するPB商品
低価格を訴求するPB商品が相次いで発売され、人気を集める(写真はイメージ)(写真:丸毛 透)

 食品業界で資源高を背景とした値上げが相次いだ2008年の春にも、PB化が進み価格競争が激化していた納豆だけは値上げされなかった。「業界全体が同質化競争にのめり込んでいた」とくめの関係者も振り返る。

 気づけば、耐え切れないほどの薄利になっている。しかし、取引を中止すれば、一気に売上高が縮む。工場の稼働率が悪化し、資金繰りも滞る。だから、やめたくてもやめられない。

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「「くめ納豆」倒産、自社ブランド製品にジレンマ」の著者

池田 信太朗

池田 信太朗(いけだ・しんたろう)

日経ビジネスオンライン編集長

2000年に日経BP入社。2006年から『日経ビジネス』記者として、主に流通業界の取材に当たる。2012年『日経ビジネスDigital』のサービスを立ち上げて初代編集長、2012年9月から香港支局特派員、2015年1月から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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