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鳩山内閣早くも公約違反? 隠れた官僚支配の温床壊せず

2009年9月17日(木)

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 民主党の鳩山由紀夫代表は、記者でごった返す狭い民主党本部に設けられた「ついたて」前の会見から、ようやく開放された。

 鳩山代表は16日、首班指名選挙で選任され、第93代、60人目の首相となった。直ちに首相官邸に入り、組閣作業に着手。午後6時から首相として、そして官邸で、初めての記者会見に臨んだ。

 政権交代という積年の夢を果たし、官邸に「入城」し、首相として会見を行った鳩山代表は、会見場のエンジ色のカーテンを背に、こう第一声を発した。

 「総理に選出をいただいた瞬間に、日本の歴史が変わるという、身震いするような感激を感じ、一方では大変重い責任を負った。この国を本当の意味での国民主権の世の中に変えていかなければならない。そのためには、いわゆる脱官僚依存の政治というものを今こそ世の中に問うて、そしてそれを実践していかなければなりません」

 国民の期待を背負った鳩山首相、民主党政権は今後、「脱官僚」を旗印に、霞が関にメスを入れ、大なたを振るう。

 しかし、早くもこの記念すべき就任会見自体が「官僚支配の象徴」であり、「公約違反だ」と指摘する声が上がっている。

慣例に基づく取材規制に守られた“永田村”

鳩山邦夫氏の公設秘書を務めたこともあるフリージャーナリストの上杉隆氏 (撮影:都築雅人)
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 声の主は上杉隆氏。鳩山首相の弟、鳩山邦夫氏の公設秘書を務めた後、米紙「ニューヨーク・タイムズ」東京支局の記者となり、現在は「週刊文春」など雑誌メディアを中心に、フリージャーナリストとして筆を走らせる。

 首班指名が滞りなく終わり、閣僚の呼び込みが始まった頃、上杉氏は永田町でこう息巻いた。

 「鳩山代表、小沢一郎代表代行自ら、『民主党が政権を取ったら、会見はオープンにする』と、3度も約束した。にもかかわらず、最初の会見から果たされていない。事実上の公約を破り、国民の知る権利を侵害する行為で、極めて残念です」

 長年の「慣例」で、官邸や国会、省庁など永田町での会見は、新聞社と在京キー局などが加盟する「記者クラブ」が、各組織と共同で開催することになっている。

 首相官邸での取材活動であれば、「内閣記者会」、自民党本部であれば「平河クラブ」などと細分化されており、会見への参加は原則、それぞれの加盟社に限られる。

 だが、民主党本部だけは違った。

「今回は5人の記者にお入りいただこうと思っています」

 2002年、当時幹事長だった岡田克也氏(外務大臣に就任)が、週刊誌やスポーツ紙、海外報道機関、フリージャーナリストなど広くに記者会見を開放し、以降「どなたでも参加いただけます」とのスタンスを貫いてきた。

 そのスタンスは民主党が政権を取ることが確実となった総選挙以降でも変わらない。投開票日の開票センターの会見や、連日、民主党本部で開かれた会見は、広く、国内外のメディアに開放された。

 しかし、場所が官邸に移った途端、事情が変わった。会見への参加が許されたのは、内閣記者会に加盟する各社の記者、海外メディアの記者10人程度、そして、日本雑誌記者会に加盟していて、国会記者証を持つ5人の雑誌記者である。上杉氏は、官邸の外にいた。

 断っておくが、この話は「大手メディアvs在野メディア」という対立構図で描こうとしているわけではない。「新政権vs官僚」という対立構図が、早くも透けて見えるのだ。

コメント73件コメント/レビュー

さて、外務省にあっては先日記者会見が全面解放され、他の会見についても順次解放されてるようですが、それは記事にしないんですか? この記事のおかげで「解放する、という公約を速効で破った」という風聞がそのまま残っているわけですが。「是々非々で責任ある報道機関」であれば、解放を再度記事にすべきでは?(2009/10/08)

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「鳩山内閣早くも公約違反? 隠れた官僚支配の温床壊せず」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

さて、外務省にあっては先日記者会見が全面解放され、他の会見についても順次解放されてるようですが、それは記事にしないんですか? この記事のおかげで「解放する、という公約を速効で破った」という風聞がそのまま残っているわけですが。「是々非々で責任ある報道機関」であれば、解放を再度記事にすべきでは?(2009/10/08)

公約違反っちゃあ公約いはんだけれども、まだ実際に権限を実質的行使できない状態での記者会見だから、従前のやり方を踏襲するのはやむをえないだろう。揚げ足とりのようなことをするのは、日経ビジネス・オンラインといえども、古くさい体質のマスコミなんだなと、失望した。安全確保についてでも、そうだ。アメリカと対比しているけれども、日本は等質性が高い社会で、しかも、もともと安全だ。為政者が演説台の上やパレードの最中で射殺されるような自体は起こっていない。論調が、馬鹿げている。批判よりも前に、その旧態依然とした上から目線のマスコミから自ら脱却してはどうですか?(2009/09/30)

できれば背景の調査分析までやって欲しかった。官僚の面従背反は読み取れたが。民主党が従来どういうマスコミ対応をしていたかをまったく無視して、やりたいようにやって、その対応を上長である閣僚に報告していないらしいところとか。自民党時代からこうやっていたのだろうと見受けられ、そんな行動パターンを変えなければならないという意識もまだ無いようだ。(2009/09/26)

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三品 和広 神戸大学教授