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【隠れた世界企業】和製の洋ランで中国を彩る

河野メリクロン(徳島県・シンビジウム苗の生産・販売)

2009年9月23日(水)

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農家に生まれ専門設備もない中、シンビジウム苗の培養に成功。育苗会社を立ち上げ、ヒット品種を続出。世界の品評会でも認められる。国内市場の縮小に伴って、急成長する中国市場に打って出た。

 徳島県を西から東へ流れる吉野川。その北岸中流域、山あいに位置する美馬市脇町には2つの観光スポットがある。古い民家を保存している「うだつの町並み」と「あんみつ館」だ。

 このあんみつ館、洋ランの一種であるシンビジウムの新種開発と種苗生産で、国内最大の市場シェアを持つ河野メリクロンのショールーム兼直売所だ。独自に開発し登録した品種は500以上。あんみつ館は同社の爆発的なヒット品種となった「ラッキーフラワー・あんみつ姫」にちなんでいる。

シンビジウムの鉢を手にする河野通郎社長

 大型観光バスでやってきた観光客は館内に入ると「ああ、いい香り」「このお花は立派ねえ」などとシンビジウムの世界に酔いしれる。

 「ここは先祖代々の土地。ここから世界にシンビジウムを発信でき、また訪れてくれる人がいるのが何より幸せだ」と河野通郎社長は語る。

 河野社長は農家の長男として生まれた。シンビジウムとの出合いは40年以上前にさかのぼる。地元の農業高校に通っている時、洋ランに関する園芸書を偶然に見つけた。そこに掲載されていたのは白黒写真のみだったが、初めて見たシンビジウムの美しさにすっかり魅了される。「何とか育ててみたい」と河野社長は目を輝かせた。

園芸展で世界から注目集める

 当時、洋ランの苗は入手困難なうえ、高値だった。それでも河野社長はあきらめず東京の業者から、比較的安い苗を段ボール箱1つ分、数日間かけて取り寄せた。サラリーマンの初任給を上回る4万円もの大金だったが、アルバイトでためた貯金をすべてはたいた。

 苦労して育てるうちにフランスで開発されたランの培養技術「メリクロン」を知る。現在も使われているバイオテクノロジーによる苗のクローン技術で、従来の苗生産を飛躍的に向上させるものだった。

 情報が少なく機材や装置も十分ではなかったが、風呂場の一角に手作りの無菌装置を置き、実験を始めた。

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「【隠れた世界企業】和製の洋ランで中国を彩る」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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