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ニューシティ、許された“後出しじゃんけん”

民事再生手続きが抱える弾力的運用の「功」と「罪」

2009年9月30日(水)

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 9月9日、J-REIT(日本版不動産投資信託)の倒産第1号として注目を集めた、ニューシティ・レジデンス投資法人(以下、ニューシティ)の民事再生計画案が否決された。

 既に7月5日開催の債権者集会で、ニューシティの再生計画案は1度否決されている。

 その後、計画案を一部修正しての2度目のトライとなったが、債権者の同意を得ることはできなかった。

 民事再生では、再生計画案は申立債務者自身だけでなく、債権者も提出することができる。定められた期日までに提出された再生計画案を、監督委員の意見も参考にしながら裁判所が検討。「付議決定」が出た計画案だけが、債権者に送付されて、債権者集会で賛否が問われる段取りになっている。

 いったん債権者集会で再生計画案が否決されれば、その会社の再生手続きは「廃止」され、裁判所の職権で破産手続に移行するのが本来のルールである。

 このルールに従えば、ニューシティは債権者集会開催から1カ月後の10月8日に再生手続き廃止決定の確定を受け、破産手続に移行するはず・・・。

 ところが、実際には翌10月9日に、もう一度、民事再生手続きの開始を申し立てる。

 しかも、それはどうやら間違いなく受理されるらしい。「再建を優先する再生法の建て付け上、十分可能」(民事再生法の改正にも関与した、元裁判官の武智克典弁護士)なのだという。

銀行は再生計画案提出後にスタンスを変更?

 昨年10月の1回目の申し立ての際は、スポンサーは事後的に入札で決める方法を採ったが、今回は大和ハウス工業系のREITであるビ・ライフ投資法人をあらかじめスポンサーとして申し立てる、いわゆるプレパッケージ型。

 ビ・ライフはもともとニューシティのスポンサー入札には参加していない。自らの再生計画案を裁判所に提出したのは、再生計画案提出期限を3カ月も過ぎた、1回目の債権者集会の直前。

 定められた時期までに再生計画案を提出しなかったのに、“後出しじゃんけん”的に計画案を提出することになったのは、もっぱらニューシティの債権者である「銀行からの強い要請に応えて」(ビ・ライフ)のことだ。

 債権者集会直前になって、主要債権者である銀行団が、新たなスポンサーを連れてきたわけで、普通に考えれば明らかにルール違反である。

 一般的には、裁判所は付議決定を出す際、主要な債権者の意向はある程度確認する。抵当権は「別除権」として扱われ、別除権債権者には、しかるべき金額を支払って競売を差し控えてもらう「別除権協定」を結び、そのしかるべき金額と、実際の債権額の差額を一般再生債権として扱う。

 別除権協定は、債権者集会までに締結できていればベスト。集会後、もしくは認可決定確定後にずれ込むことも珍しくはないが、いずれにしても、集会開催時点で締結がほぼ確実であれば問題はない。

 ニューシティの債権者は、大半が別除権者であり、それは銀行である。従って銀行との間である程度の合意に至っていなければ、別除権協定も締結できないし、再生計画案にも同意を得られない。

 ニューシティの再生計画案に対し、銀行団は一体いつ頃から明確な反対表明を始めたのか。

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