• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

【技術フロンティア】過積載監視する“はかり”

ニュートン力学応用した計量器~センシング京都

2009年10月2日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

高速で移動中の物体の重さを正確に量る。ニュートン力学を応用した計量機が実用化しようとしている。開発した京都のベンチャー企業の技術に米GEも注目する。

 重さを量る天秤は、紀元前5000年頃には開発されていたという。以降、バネを用いたはかりなどが登場し、微量な物質の重さを量る機械も登場した。重さは、バネを用いてその伸びや縮み具合で量るのが一般的だ。こうした計量器では、基本的に物体が静止状態になければ、正確な値は求められない。波に揺られる船の上では、体重計の針が動き続けてしまう。

重量ではなく質量

 では、動いている物体の重さを正確に量るには、どうすればいいのか。

 2007年に設立されたばかりの京都のベンチャー企業、センシング京都(京都府京田辺市、高崎薫社長)は、重量ではなく質量に焦点を当てることで、この問題を解決した。開発した「動的質量センサー」は名前の通り、動いている物体の質量を量る装置だ。

 質量とは物体に重力を生じさせる原因となる量で、その物質固有の物質量を指す。センシング京都が質量に注目したのは、重量ではいくつかの制約があるからだ。例えば、物体が動いていたり、重力の状況で値が変化してしまうことだ。重量計と質量計の違いは、人が体重を量る時を考えると理解しやすい。

 もし人が体重計に飛び乗ると、重さ以上の運動エネルギーが加わり、乗った瞬間に正確な体重を量ることはできない。針が静止するまでには時間が必要になる。一方、質量計は運動エネルギーも考慮して量るため、人が飛び乗る場合のような動く物体であっても、正確な質量を計測できる。また重量は重力の大小によって変化するが、質量は変わらない。

 センシング京都が開発した動的質量センサーには「運動量は速度と質量に比例する」というニュートン力学が応用されている。この質量を正確に量る技術が認められて、動的質量センサーは大型トラックなどの過積載を取り締まるシステムの実証実験に採用されることが決まった。

 過積載は近年、社会的な問題になっている。効率性を追求した結果、法定基準以上の積載物を運ぶ業者が少なくない。過積載車両は通常のトラックよりもブレーキの利きが悪くなり、高速道路で追突するなどの重大事故が増えている。また、過積載は道路や橋梁の早期劣化につながる、という悪影響も指摘されている。

コメント0

「時事深層」のバックナンバー

一覧

「【技術フロンティア】過積載監視する“はかり”」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

企業や官公庁の幹部のメールボックスの内容が、まるごと数十万〜数百万円で売られている事例もある。

名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官