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鳩山献金問題、首相はいつ何を説明すべきか

検察捜査の公正中立の確保のため最大限の配慮を

  • 郷原 信郎

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2009年10月14日(水)

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 いわゆる「故人献金問題」など鳩山由紀夫首相の資金管理団体の政治献金をめぐる問題について、市民団体が行っていた告発を受けた東京地検の参考人聴取が開始されたことが報じられ、今後の政局にも大きな影響を与えかねない問題として注目を集めている。

鳩山献金問題の性格とこれまでの経過

 新聞各紙は社説で、鳩山首相自らが説明を行うよう求め、総選挙で野党に転落した自民党は、今月末に招集される予定の臨時国会で鳩山首相を追及する構えだ。

 筆者は、今年の6月に新聞等で報じられてこの問題が表面化した際も、鳩山氏は、民主党代表としての立場ではなく、政治家個人として自ら調査して事実を明らかにし、説明すべきとの意見を述べてきた。

 これまでの政治資金をめぐる問題の多くは、政治家が、企業・団体、個人などの第三者から政治資金の提供を受けた事実について正しく政治資金の収支報告が行われていなかったケースで、その政治家と資金の提供元との関係について、何らかの便宜供与や「口利き」が行われた疑惑が取り沙汰されるのが通例であった。

 それらとは異なり、「故人献金」という形で表面化した鳩山献金問題は、政治家本人の側が自己の政治資金を拠出している事実が政治資金収支報告書に適切に記載されていなかったという問題が中心であり、これまでの政治資金の問題とは性格を異にする。それ自体について便宜供与や「口利き」などが問題になっているのではない。しかし、そのような問題にとどまるとしても、政治家の政治活動が、どのような企業・団体又は個人の資金によって賄われているのかについて、真実を公開し、国民の監視・批判にゆだね、有権者としての判断の資料にする、という政治資金規正法の趣旨に反していることは否定できない。

 それだけに、政治資金の透明性の問題が指摘された政治家自身が、自主的に事実を明らかにして説明し、その是非について国民が判断するというのが、本来、あるべき姿であった。

 かかる意味では、鳩山氏自身が調査結果に基づいて6月末に行った「2100万円分の個人献金の記載が虚偽だった。解雇した元公設秘書が、預かっていた鳩山氏個人の金を政治資金に充てていながら『個人献金があまりに少なくわかったら大変だ』という思いから独断でやった」という説明では不十分であった。とりわけ、2004~08年の5年間に計約1億8000万円にも上っている寄附者などの具体的事項を収支報告書に記載する必要のない5万円以下の小口献金の中身がどのようなものであるかが不明で、この問題について国民の納得の得られるような説明にはなっていない。さらに詳しい調査を行って、できるだけ早い段階で、その結果を鳩山氏自身が明らかにすべきであった。

 しかし、鳩山氏の側からは、その後、新たな説明は行われないまま総選挙に突入、民主党が圧勝し、鳩山氏は首班指名を受け、鳩山新政権が発足した。そして、今回、この問題について検察の捜査が開始されるという局面を迎え、再度、大きな政治的問題として浮上するに至っている。

 この問題について、国民の立場から、それを代弁するマスコミの側から、鳩山首相に対してさらなる説明を求める声が上がるのは当然であり、野党側が国会でこの問題を追及しようとするのも無理もないことであろう。

現時点で首相が説明を行うことには重大な問題がある

 しかし、6月にこの問題が表面化した時点とは異なり、総選挙の結果、民主党が308議席を獲得し、圧倒的多数の国民の支持を受けて鳩山政権が誕生し、この問題が「総理大臣の政治資金問題」となった現時点では、鳩山首相が、この問題について説明を行うことに関して、複雑かつ微妙な問題が存在している。

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