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東京を「金融特区」にせよ

斉藤・東証社長に聞く

  • 中原 敬太

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2009年11月4日(水)

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政権交代後も上値の重い展開が続く東京株式市場。民主党政府からは資本市場に関する議論は、何も聞こえない。斉藤惇・東京証券取引所社長に、政府への注文を聞いた。

斉藤惇・東京証券取引所社長
斉藤惇・東京証券取引所社長は「外国人に対して開かれた市場が最低条件」と語る(写真:中原 敬太)

 民主党政権の金融政策と言えば、モラトリアム(借金の返済猶予)法案くらいで、資本市場に関しては話題にも上らない。

 非常に重要な問題にもかかわらず、自民党時代も優先課題とはされなかった。経済環境が厳しく、仕方がないのかもしれないが、新政権の議論も分配論が中心だ。昔、インドでジャワハルラール・ネルー首相が社会的分配論を唱え尊敬されたが、ある時、分配する原資がないことに気づいたという話がある。今の日本も同じ。原資なしに平等論も、豊かな社会もない。

 1986年の前川リポートで、日本は輸出依存構造を変えなければならないと指摘されていたのに、自民党政権下では産業界の声の前に改革ができなかった。少子化対策にしろ、温暖化ガスの削減にしろ、新たなことを提案している民主党政権の方が期待できる。

アジアの戦略拠点として整備

 東京市場の活性化のために、どのような政策に期待するか。

 中央区と千代田区だけでもいいから東京を「金融特区」にしてもらいたい。金融機関のアジアの戦略拠点になるように、条件整備してほしい。羽田空港のハブ空港化だけでなく、高速通信環境の整備や、税金の引き下げなど、これまで立ちはだかってきた壁に、ボコボコと穴を開けてほしい。

 金融特区に住む外国人には、参政権も与えて日本人と同じに扱う。そうすれば欧米の業者や投資家が大勢やってきて、昼飯時の兜町は、ロシアやインドの企業と話す場所になるはずだ。

 東京だけを特別扱いすることには反対意見が強いかもしれないが、議論を重ねるしかない。金融特区で稼いだお金を日本全体のために使えば、直接、間接にメリットがある。そうなれば、理解が得られるはずだ。

 米運用会社フィデリティが東京のトレーディングフロアを香港に移したように、外資系企業の東京離れが加速している。海外のお金は日本に落ちなくなり、その分のインフラを運営するコストは結局、日本人が払うことになる。

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