急成長で周辺産業を広げた任天堂。だが「Wii」が失速。部品や半導体など“任天堂銘柄”の業績下方修正が相次ぐ。巻き返しなるか。「次世代機」の動向に早くも注目が集まる。

電機大手の2009年7〜9月期決算は東芝やパナソニックなどが営業黒字に転換した。薄型テレビなど主力製品の需要が世界各国の景気対策によって回復したのに加えて、人件費など固定費削減が奏功したためだ。先行きの不透明感はあるが、リーマンショック直後の危機的な状況から抜け出した。
ところが、こうした一服感と裏腹にNECエレクトロニクスやミツミ電機など一部の半導体や電子部品メーカーで厳しい決算や業績予想の下方修正が相次いだ。最大の理由は、任天堂の失速。革新的なゲーム機で新たな地平を切り拓き、今や売上高2兆円に迫る規模へと急成長した同社が壁にぶち当たり、その波をもろに受けている。
Wiiの販売計画を下方修正
任天堂は10月29日、2010年3月期の売上高予想を1兆8000億円から1兆5000億円へ、当期利益予想を3000億円から2300億円へと下方修正した。
要因は据え置き型ゲーム機「Wii」の販売が計画を下回っていること。10月には需要喚起のため5000円の値下げも余儀なくされた。今期のWii販売計画は当初の2600万台から2000万台に引き下げた。
「年明け以降の受注が全く見えない。我が社に取っての一番底となりそうだ」。ミツミ電機の堀口信浩常務は11月5日、業績予想の下方修正を発表し、厳しい表情でこう語った。ミツミ電機はWiiのコントローラー用部品などを供給し、任天堂向けが売上高の約3割を占める典型的な“任天堂銘柄”だ。売上高を従来予想より70億円引き下げ2010億円、当期利益を17億円引き下げ53億円とした。翌6日のミツミ電機株の終値は前日比109円(6.3%)安の1631円となった。
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