• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

【隠れた世界企業】「万古焼」で甦る豆腐文化

ミナミ産業(三重県四日市市・豆腐製造装置メーカー)

2009年11月27日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

四日市の伝統産業「万古焼」を生かした、卓上で豆腐を作れる「萬来鍋」を18カ国に輸出。目の前で作った豆腐を食べられる面白さが、高級レストランでも人気を博す。「おから」の出ない製造技術も開発し、苦境の豆腐業界に新風を送る。

 巨大コンビナートが林立する重工業都市として有名な三重県四日市市は、江戸時代から伝わる工芸品「万古焼」の町というもう1つの顔を持つ。万古焼は耐熱性に優れ、土鍋の生産高では国内の80%以上を占めるとされる。

 その万古焼から生み出された新たな製品が、今フランスの3つ星レストランでも使われるなど注目を集めている。豆腐製造装置メーカーのミナミ産業が、万古焼の窯元と共同開発した卓上製造器「萬来鍋」だ。世界18カ国へ輸出し、累計出荷で10万セットを超えるヒット商品だ。

 萬来鍋は、内部にもう1つ鍋がある二重構造となっている。使用時には内側の鍋を外して水を少量入れる。それから内鍋を戻し、豆乳とにがりを入れて火にかける。外鍋にたまった水が蒸気となって内部を循環し、豆乳とにがりを上下から均一に加熱することでおいしい豆腐ができる仕組みだ。

萬来鍋と豆腐の原料となる無菌豆乳を持つミナミ産業の南川勤社長 (写真:早川 俊昭)

 当初はステンレスの豆腐製造器を試作したが、食は味だけでなく見た目も重要。南川勤社長は「ステンレスでは温かみが足りない」と感じたという。

 そこで思いついたのが幼い頃から身近にあった万古焼。安価な中国製の焼き物製品に押され気味と聞く。乗ってくれるに違いない。そう考えて知り合いのつてで窯元へ飛び込み、説明したが話が前に進まない。「素人考えが通用するはずがない」との反応だった。

窯元の若手経営者と協業

 そこで南川社長は新たなビジネスを模索する若手経営者を探した。そして四日市市の万古焼の窯元、クリエイト寿づかの石崎靖典社長と巡り合う。

 こうして開発した試作品を飲食店に持ち込むと大好評。味の面でも陶器の遠赤外線効果などもあり、よりキメの細かいおいしい豆腐になった。当初は20分かかった出来上がり時間も、飲食店の意見で短縮。固形燃料が燃える10分間で豆腐が出来上がるように鍋の厚さや微妙な幅、角度などを調整し2002年に発売した。千客万来の願いを込め萬来鍋と名づけた。

コメント0

「時事深層」のバックナンバー

一覧

「【隠れた世界企業】「万古焼」で甦る豆腐文化」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック