11月上旬、中国政府はオバマ大統領の訪中を前に、上海ディズニーランド(DL)の建設を認可した。
現時点で、米娯楽大手ウォルト・ディズニーは上海市政府とまだ正式に調印していないが、中国側の報道によると、2014年に上海の浦東国際空港に近い川沙鎮で開業することになっている。
拡張計画も3期にわたって予定され、最終的に米国本土を除いて世界最大規模のディズニーランドになると伝えた。
しかし、ふたを開けてみると、国家発展改革委員会から認可された開発面積は報道ベースの3割に過ぎず、東京ディズニーランドよりはるかに小さい。それどころか、世界で最も狭い香港ディズニーランドよりも小さかった。
このニュースが流れた当日、上海株式市場は暴落し、ディズニーランド開発ブームに賭けた投機家たちの落胆ぶりは隠せなかった。これだけビッグなプロジェクトであるにもかかわらず、正確な開発面積すら伝わってこない。開業までの4年間は、波乱含みの展開になりそうだ。
規模はいずれも世界一になる可能性
香港紙によると、開発面積が香港より小さく抑えられたのは、香港DLに対する中央政府の「配慮」があったからだと伝えられている。香港の関係者もとりあえず胸をなで下ろすに違いない。
ただし、かつてアジア唯一の近代都市だったという上海人の自負心も手伝って、上海DLが香港のみでなく、東京を超える巨大な規模になるのは時間の問題であろう。
13億人を有する潜在市場はもとより、中国で最も豊かな長江デルタは、したたかなウォルト・ディズニーにとって巨大な市場であるに違いない。
2008年、中国の1人当たり名目GDPは3000米ドルだったが、地域別ランキングをみると、1位の上海が1万611米ドル、4位の浙江省が6112米ドル、5位の江蘇省が5722米ドルと、上位5地域のうち、3地域が長江デルタに位置している。この3地域の人口を合わせると1.5億人となり、日本の総人口数より多い。
また、上海DLの建設を起爆剤に、浦東開発の加速、観光をはじめとするサービス産業の高度化など、その経済効果に対する上海市の期待も大きい。上海DL建設が正式に発表される前に、予定地周辺の土地価格が急騰し、海外のベビー用品店も浦東に進出するなど、その期待の大きさがうかがわれる。
従って、ウォルト・ディズニーと中国側のパートナーがその気になれば、本家を超える世界最大のディズニーランドが建設されることになっても不思議ではない。そうなれば、香港DLだけでなく、東京DLも地盤沈下を懸念せざるを得なくなるかもしれない。
夢と魔法、それとも超現実?
しかし、香港でも香港DLの建設が決まった前後に、ブームが起きたが、開園とともにそのブームは急速に冷めた。この一部始終を目の当たりにした筆者は上海DLが香港DLの二の舞を演じないよう祈るばかりだ。
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ファンネックス・アセット・マネジメント代表取締役社長、チーフエコノミスト。中国武漢大学卒業後、国費留学生で来日。筑波大学大学院博士課程修了後、1994年に大和総研入社。2010年3月、同社を円満退職した。6月から現職。日経ヴェリタス人気ランキング(2010年)のエコノミスト部門では第5位。著書に『







