追加経済対策としてエコカー補助金の半年間延長が固まった。業界はおおむね歓迎するが、反動減の懸念は先送りに。環境税の導入議論など、需要予測を難しくする要因は残る。
問題は取りあえず先送りされることとなった。

景気対策として4月から実施されている新車購入補助制度(エコカー補助金)について、政府は2010年度も継続する方針を固めた。第2次補正予算による追加経済対策で約2300億円を手当てし、2010年9月末まで半年間、制度を延長する見通しだ。
自動車販売はここへきてやや持ち直しの兆しが見られ、9月には14カ月ぶりに前年実績を上回った。今年度に入って、環境性能に応じて自動車取得税や自動車重量税などを減免するエコカー減税と、この補助金という相次いだ支援策の効果が大きい。両者を合算すれば、車種によっては数十万円もの実質値引き効果が得られる。
今年度末の駆け込み需要は消滅
補助金の期限延長という今回の決定に対し、業界からは歓迎する声が上がる。日産自動車の志賀俊之COO(最高執行責任者)は「このまま補助金が終わると、4月以降に相当な落ち込みが出てくる。継続は大変うれしい」と、需要先食いによって懸念されていた反動減がいったん遠のいたことに明るい表情を見せた。
もともと補助金は2009年度限りとして導入されたもの。制度延長は業界全体としては好材料であることは間違いない。ただ、一部に複雑な思いを抱く関係者もいる。
「延長そのものはありがたいが、駆け込み需要がなくなるから、それはそれで当てが外れることになる」。ある自動車メーカー幹部は苦笑する。販売現場で「今なら(補助金対象となる)3月末までの納車が可能です」といったセールストークで年度末に向けた追い込みをかける考えだったが、その殺し文句が使えなくなるわけだ。
ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。










