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【隠れた世界企業】雌牛の発情を見逃さない

コムテック(宮崎県、牛の発情期検知システム開発・販売)

2009年12月3日(木)

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牛の発情時期を検知して、最適な授精時期を知らせる「牛歩」を開発。「1年1産」を可能にし、育牛業者の経営効率を向上させた。新興国での乳製品や牛肉の需要増加をにらみ、海外展開の準備を着々と進める。

 「分娩間隔1年」。牛を育てる酪農家や畜産農家たちが夢見る数字だ。

 出産の頻度を示している。分娩間隔1年とは、つまり1年に1度、母牛に子牛を生ませるということだ。現実には全国平均でおよそ420日。「1年」の実現は容易なものではない。

 酪農業や畜産業は、牛という資産をどう回転させるかによって経営効率が大きく変わってくる。分娩間隔が短いほど資産の回転率は上がり、長くなればその分だけ餌代などのコストがかかる。分娩間隔は重要な経営指標だ。

 コムテックが開発した「牛歩」は、分娩期間を大幅に短縮するシステムだ。全国の酪農家や畜産農家たちの間で急速に普及しており、既に国内で870件以上の農家に導入されている。牛の頭数ベースでのシェアはおよそ6%。さらに「Heat bank」(heatは発情の意)の名で、オーストラリアや東南アジア、米国など海外でも導入が進もうとしている。米国とニュージーランドでは特許も押さえた。

牛歩を導入する石川牧場の石川幸次さん(右)と牛歩の歩数計を手にする笹栗紘二会長(左) (写真:小森園 豪)

 牛歩を支える技術は、遺伝子工学などの、いわゆるバイオテクノロジーではない。要素技術と言えるものは、振り子をカウントする「歩数計」の技術と、無線通信技術。いずれも既存の技術だ。その組み合わせによって、コムテックは、酪農や畜産の専門家たちを悩ませ続けた「1年1産」の壁をやすやすと越えてしまった。

 宮崎市内で酪農業を営む石川牧場の石川幸次さんは言う。「これ(牛歩)がないと、とてもじゃないけどうちは(牧場の経営を)やっていけない」。

 そのポイントは「発情」にある。

歩数計で発情を検知

 牛の妊娠期間はおよそ285日。子牛を分娩してから母牛が再び妊娠するまでの期間を「空胎日数」と呼ぶが、これを80日間以内に収めなければ分娩間隔は365日を超えてしまう。つまり、「1年1産」を実現できなくなる。

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「【隠れた世界企業】雌牛の発情を見逃さない」の著者

池田 信太朗

池田 信太朗(いけだ・しんたろう)

日経ビジネスオンライン編集長

2000年に日経BP入社。2006年から『日経ビジネス』記者として、主に流通業界の取材に当たる。2012年『日経ビジネスDigital』のサービスを立ち上げて初代編集長、2012年9月から香港支局特派員、2015年1月から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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