リーマンショック以降、うつに悩む40代が増えている──。メンタルヘルス対策の指南会社がこんな結果を発表した。職場環境の激変と先の見えない将来不安が背景にある。
「部下に『人生とは何か』と偉そうに語っていた自分が情けない」

42歳、大手経営コンサルティング会社の元課長は、ポロポロと涙を流しながら、自分を責め続けた。この男性の会社は数年前、同業他社と統合。ほどなく、組織再編によって、12年間所属した部門の廃止が決まった。管理職から一般職へと降格を命ぜられたうえ、手塩にかけて育てた部下の人員削減を目の当たりにした。激変する職場環境は男性の心を揺さぶり、眠れない日が続いた。自殺という2文字が脳裏をかすめるようになったのは、それから間もなくのことだった。
これは、企業にメンタルヘルス(心の健康)のカウンセリングサービスなどを提供するピースマインドの相談者の実例である。男性はうつと診断され、会社を休職。現在も治療を続けている。
リーマンショック後に顕著
長引く不況などを背景に、うつ患者は増え続けている。厚生労働省によると、国内のうつ病患者は、2008年に初めて100万人を突破した。
1年ほど前までなら、うつと言えば職場に適応できない20〜30代のケースを指すことが多かった。ところが最近、その状況に変化が起きている。「リーマンショック以降、40代のうつが急増している」とピースマインドの荻原国啓社長が言う。同社は今年10月、過去の利用者約7000人の相談内容を分析した。すると、リーマンショック直後(2008年10月)に全体の28%を占めていた40代が、約半年後には37%に跳ね上がっていたのである。相談者の数も、今年3月に40代が30代を逆転していた。
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