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COP15、宴の後の死角

2009年12月21日(月)

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ポスト京都議定書の枠組み作りが難航している。削減目標を巡る先進国と発展途上国との対立だけではない。途上国への投資ルール「CDM(クリーン開発メカニズム)」で問題が浮上している。

 発展途上国での温暖化ガス削減プロジェクトが、岐路に立たされている。デンマークの首都コペンハーゲンで2週間続いた第15回国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP15)で、各国政府が掲げた削減目標の落としどころに問題があるからだけではない。京都議定書で決められた、排出量取引の“ルールブック”が揺らいでいるからだ。

 京都議定書には、先進国の企業が発展途上国での排出量削減プロジェクトに投資すれば、見返りとして温暖化ガスを排出できる権利(排出枠)を取得できるルールがある。この「CDM(クリーン開発メカニズム)」という仕組みで、問題が顕在化しているのだ。

立ちはだかる国連の官僚主義

 「計画通りにプロジェクトから排出枠が取得できないことが、関係者の間で問題になっている」。丸紅欧州で排出枠の取得事業を担当する津留賢也部長は指摘する。排出枠を得るにはプロジェクトが国連から認定される必要があるのだが、その審査に想定以上の時間がかかっている。

 まず、国連が委託している民間認証会社の処理能力が追いついていない。さらに、認証会社の審査後に始まる国連とのやり取りでは、官僚体質の壁に阻まれる。あるプロジェクト担当者は、「国連は各国からの出向スタッフが多く、知識も足りないうえに、仕事の実績を作りたいからか、些細なことで書類が突き返される」と嘆く。最近では審査に1年半から2年かかることもある。

 現在、認定済みプロジェクトは約1950件。その数をはるかに上回るプロジェクトが、審査待ち行列の中にいる。そのため世界銀行は、京都議定書の約束期間が終わる2012年までに発行が見込まれていた排出枠の約半分が、実現しない可能性を指摘している。

拒否される中国プロジェクト

 審査の遅れに加え、個々のプロジェクトから発行される排出枠の量が、想定を下回る事態も起きている。例えば、小型の水力発電プロジェクト。川の流れを実態より速く計算したために、発電が始まると計画通りの発電効率を発揮せず、温暖化ガスの削減量も計画を下回る、といった事例が発生している。

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「COP15、宴の後の死角」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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