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そして途上国への資金援助が残った

中国を代弁者に「G77」が削減要請に激しく抵抗

2009年12月22日(火)

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 落胆が世界を覆った。

 12月19日。デンマーク・コペンハーゲンでの国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が閉幕した。京都議定書は2012年までの先進国の温暖化ガス削減目標を定めている。この会議では2013年以降の法的拘束力のある削減目標を定める予定だった。

 会期を1日延長して最終日は徹夜で議論したものの、「コペンハーゲン協定」という法的拘束力の伴わない曖昧な政治合意をするのが精一杯だった。

一時は空中分解の懸念も

 主な内容は3つ。先進国が途上国に対して2012年までの3年間で300億ドル、2020年までに年1000億ドルの資金援助をすること。2つ目は地球の平均気温の上昇を2度以内にとどめること。3つ目は各国が温暖化ガス削減に努め、来年2月1日までにその目標をコペンハーゲン協定の付属書に記載するというものだ。

COP15で記者会見に臨んだ小沢鋭仁環境大臣
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 環境省の小沢鋭仁大臣は、「米中を入れた枠組みの構築にメドが立った」と前向きに振り返ったが、法的拘束力のある議定書作りは来年12月のCOP16まで先送りでその工程すら決まっていない。

 同協定についても「合意に留意する」ということを承認しただけ。環境NGO(非政府組織)である気候ネットワークの浅岡美恵代表は「世界の市民の期待を裏切った」と批判している。

 厳しく長い交渉だった。一時は政治合意すらできず、空中分解するのではないかとの懸念が広がったほどだ。

 12月7日からの会議にもかかわらず16日まではほとんど進展がなく、議論は空転し続けた。日本は9月の国連演説で、鳩山由紀夫首相が2020年までに1990年比で温暖化ガスを25%削減することと、途上国に資金援助する「鳩山イニシアチブ」を世界に発信。

 これらのカードを武器に交渉をリードすると意気込んだものの、国益がぶつかり会う場でイニシアチブ(主導権)は取れなかった。

日本政府高官のアポなし説得も空振り

 「見通しが甘いと言えば甘かったのかもしれない」。会議終盤の16日、日本の政府高官は疲労をにじませながらこう漏らした。

 特に想定外だったのが中国など途上国の猛烈な反発だ。アフリカや南米などの途上国はG77というグループを結成。中国がその代弁者として会議の主導権を握った。議事進行にクレームをつけたり、途上国への削減要請に激しく反対した。

メディアやNGO(非政府組織)が集まる会場
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 日本はCOP15までに中国政府高官と10回近くも会談。日本の政府高官は「意思疎通ができているつもりだったが」と悔しがった。鳩山首相は「中国との対立などが際立っている」と名指しで批判した。

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「そして途上国への資金援助が残った」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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