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なんのための税金投入か

悪化する外国人介護士・看護師受け入れ

  • 出井 康博

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2010年1月4日(月)

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 昨年11月、鳩山政権による「事業仕分け」が大きな話題を呼んだ。2010年度予算の仕分け対象となった事業は449。その多くが廃止や予算削減を求められたが、仕分けから漏れた事業にも税金の無駄遣いはある。その1つが、外国人介護士・看護師の受け入れ事業への約28億円に上る予算だ。

 2008年に始まった外国人介護士らの受け入れ事業は、今年で3年目を迎える。これまで来日した介護士・看護師の数は、インドネシアから2008年と09年の2回で569人、フィリピンからは09年に310人。今年は両国併せて最大で1140人が受け入れられる予定だ。

 同事業は、日本がインドネシア、フィリピンと個別に結んだ経済連携協定(EPA)に基づくものだ。近い将来、タイやベトナムといった他のアジア諸国からの受け入れも見込まれる。

 しかし、過去2年の状況を見る限り、受け入れは順調に進んでいない。外国人の採用に手を挙げる施設や病院が集まらず、予定した人材が来日できない状況が続いているのだ。

日本語のカベ

 その最大の要因が「日本語」である。実は、外国人介護士らの日本語能力は、来日の条件とはなっていない。既に受け入れられた介護士らも、全く日本語を学んだ経験がない者が過半数を占める。就労前に半年間の日本語研修を受ける決まりだが、それだけでは仕事を任せられる語学力は身につかない。

 施設としても、長期にわたって働ける人材であれば一から教育する意味があるだろう。だが、外国人介護士は就労から3年後、「介護福祉士」の国家試験を日本語で受け、一発で合格しなければ強制帰国となる。

 国家試験は日本人でも2人に1人が不合格になる難関だ。外国人が仕事の合間に受験勉強をして合格できるようなレベルではない。せっかく日本語や仕事に慣れたところで、職場と日本を離れることになるのである。

 一方で受け入れ施設は、たとえ外国人介護士が戦力にならなくても、当初から日本人と同等の賃金を支払わなくてはならない。そのうえ、受け入れ前には、日本語研修費や斡旋機関への斡旋手数料などで1人につき60万円近い出費を強いられる。これでは、受け入れに手を挙げる施設が少ないのも当然だ。

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