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2010年、民主党政府に必要なのは国家経営の視点

日本再生の鍵は経営力と構想力

  • 佐藤 ゆみ

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2010年1月4日(月)

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 2009年12月30日、政府は成長戦略の骨子を発表し、ようやく経済成長戦略策定に乗り出した。「輝きのある日本へ」との副題で、政治のリーダーシップにより「新需要創造」「需要からの成長」を目指すとしている。

 この成長戦略の骨子が発表される前、筆者は成長戦略をテーマに「政策座談会」を開催した。目的は、脱官僚の下、政府側と若手官僚がなかなか話す機会がないと聞き、今、双方はどんな考えを持っているのかなどを、有識者も交えて気軽に話せる機会を作り、政策の何かに役立てばとの思いからだった。

 民主党の渡辺周総務副大臣をはじめ、元大蔵官僚で慶應義塾大学准教授の小幡績氏、「若きキャリア官僚たちの秋2009」にご登場いただいた官僚、そのほかの若手官僚、大手証券エコノミスト、外資コンサルタント、金融専門の外資系弁護士らと、意見やアイデアを出し合った。

 座談会はまず、渡辺副大臣が民主党は環境と少子高齢化など、日本の強みと弱みを踏まえた産業の育成について語り、その後は日本の成長戦略を考えるブレストのような政治談議となった。

政治の許容時間が短くなっている

 財務省の高田英樹氏(現在は内閣官房国家戦略室に異動)、「2000年以降、政府で成長戦略と名のつくものは十数本も出ています。役人と政治家の悪い癖なのですが、とにかく何か紙に書いて仕事をした気になってしまう」と、これまでの傾向を説明してくれた。その理由を問うと、これまでは何か戦略や計画を出しても、本来は長期的に実行すべきところを、効果をすぐに世論に求められ、政府もそれに対して過度に反応することが多かったたことに要因があり、「ちょっと景気が悪くなると、やれ公共投資だ何だと言ってとにかく金をつぎ込み、中身の政策が十分に行われてなかった」と残念そうに語った。

 若手官僚は、「環境、高齢化とかいうのはいいのですが、例えば公共事業で、時期にもよりますが600万人とかの雇用があったわけです。それが何兆円というのを受けて、そこでずっと仕事(お金)が回っていた。それがなくなったら地方の経済はたちまち干上がるというのは、地方にいたら見えるわけです」。現場にいると、どうしても明日の“米”を第一に考える気持ちも分かるという。

 「この根本的な問題は、ずっと需給ギャップが開いていたことです。それを財政で埋めようとして、危ない、とにかく何かやれと。何兆円積まなきゃいけないから何かやれと、(政治家から)各省に指示が飛び、役人も、こんなことをやっても本当はそんなに役に立たないんじゃないかなと思いながら、いろいろ複合するわけです。それがずっと積み重なってきました」

 両氏の「経済へのリアルタイムな対応は必要な一方で、ただ、それだけに流されてばかりではダメだと思う」という言葉に、座談会にいた全員がうなずいた。

 渡辺総務副大臣は「何につけても、(世論の)政治に対する許容時間が短くなっている」と加えた。小泉純一郎元総理が半年に1度のペースで改革や北朝鮮への訪問などを設定して注目を集めたことについて、「誰か書いていましたけど、トイレのドアを全部ノックして、中途半端に開けていっただけで、結局何も根本的、抜本的なことはやってなかった、というようなことが多かった」。

 政権交代前、後もこの傾向は変わらず、「たった3カ月で財政再建がない、成長戦略がない、リーダーシップがないと言われ、何かがダメそうなら、すぐにほかの何かをしなくてはならない雰囲気になってしまう」。渡辺副大臣は逆の立場になると、気持ちも分かるという。「分かりやすくて、はっきりした国家ビジョンがなかった。ビジョンがあって、それに向かっているということが伝わると良かったのですが・・・」と振り返った。

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