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堕ちた時代の寵児、USEN崖っぷち

生殺与奪権を金融機関に握られた宇野社長の最近

  • 児玉 博

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2010年1月12日(火)

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 次の時代を予感させるのは十分だった。

 光ファイバーによるブロードバンドサービス、映画の製作、買い付け、そして配給をも行っていた「ギャガ・コミュニケーションズ」を買収し、完全無料のインターネット動画配信事業「GyaO(ギャオ)」を手がけるなど、「USEN」社長、宇野康秀の手がける事業はどれもこれも魅了にあふれていた。

夢は何でもかなう、それが一転…

 夢は何でもかなう。そう思われていた。時はまさにIT(情報技術)バブル真っ只中。

 インターネットの爆発的な普及、金融自由化、規制緩和の大きなうねり、、新興市場の整備は、日本でも才覚さえあれば一夜にして億万長者になれる時代を作り出した。

 赤字会社でも株式を公開できる、株式公開が容易にできる時代。ライブドア創業者、堀江貴文、楽天を創業した三木谷浩史などに代表されたいわゆる“IT長者”と呼ばれた若者たちは、自ら立ち上げた会社の株式を公開し、数百億円にも上る創業者利益を得ていた。

 端正な顔立ち、歯切れのいい発言なども相まって宇野は時代の寵児ともてはやされた。

 その宇野が崖っぷちに立たされている。「USEN」の経営は言うまでもなく、宇野自身が容易ならざるところまで追い詰められている。

 事業は誤算が続き、4年前には4000円に手が届きそうだった株価も、今では50円を割り込む体たらくである。

 宇野が熱く語り、描いたブロードバンドの夢はボロボロと宇野の手からこぼれ落ちていった。

深夜1時、2時からの会議も厭わず

 かつてIT長者とも、ITの貴公子とも持てはやされた宇野の凋落は早かった。

 「ブロードバンド事業にせよ、『GyaO』にせよ、宇野が目指したものはまったくキャッシュを生まなかった。夢を事業にしてしまったと言えばそれまでだが、しっかりとした側近がいれば宇野の判断に待ったをかけられたはず」

 宇野の働きぶりは勤勉そのものだ。いや、それ以上に狂気さえ感じられるほど、時間を問わずに働く。深夜1時、2時からの会議など、「USEN」では決して珍しいことではなかった。

 宇野を良く知る人物によれば、「USEN」内部ではまさに身を粉にして働く宇野を前にして、宇野の意見に異を唱えることをはばかるような雰囲気がいつの間にかできていたという。

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