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NTT再々編問題は、2012年に先送り?

総務省次官“更迭”の真意を読み解く

  • クロサカ タツヤ

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2010年1月8日(金)

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 新年早々、総務省の鈴木康雄事務次官が更迭される、というニュースが入ってきた。霞が関の中の方も含め、どう読み解けばいいのかという問い合わせを多くいただいたので、筆者なりの見立てを少々整理しておく。

今回の人事は「更迭」なのか

 まず今回の人事について、新聞各紙は「更迭」と表現している。この言葉、一般には「クビ」と同じようなニュアンスを有しており、非常に厳めしいものだ。まして事務次官という、事務方トップの人事であり、脱官僚を掲げている民主党政権の判断として、様々な憶測を招いていることだろう。

 確かに、部下である事務次官を、上長である大臣の意向に沿って、その座から追いやる以上、更迭という言葉が間違っているわけではない。しかしこの人事自体、ある程度は折り込まれていたことでもある。というのも、現政権発足前後に、「どの省庁も局長級以上の官僚には辞めてもらう」といったコメントが、政権の中枢から多く聞かれたからだ。

 実は霞が関の側は、こうした政権の意向をいち早く汲んで、あらかじめ「更迭されてもいい」シフトを組んでいた。霞が関の人事は、通常2年ごとに配置転換が行われ、7月に大規模な異動が行われる、というのが通常のローテーションとなる。しかし昨夏については、例えば総務省は局長クラスが異例の留任を果たしているし、また多くの省庁で将来のエース級の人材をあえて海外機関や外局に派遣するなどの保護的な措置が採られていた。

 では今回の鈴木事務次官が「更迭されてもいい」人材だったか。それはさすがに失礼な言い方だし、私自身もそうは思わない。総務省は旧自治省と旧郵政省が合併した組織だが、同氏は2002年に就任した金澤薫氏以来、7年ぶりに誕生した旧郵政省出身の事務次官である。情報通信政策を担う旧郵政省チームの期待はさぞや大きかったことだろう。

 ただ、その期待通りの仕事を鈴木次官ができる環境にあったかと言えば、そうとも言えない。移行期だから仕方ないとは言え、昨夏の新政権発足以降、政策遂行が著しく停滞していたのは多くの人の知るところである。これは何も総務省に限った話ではないが、情報通信政策に関しても、委員会が昨年11月頃まで完全にストップしていた有様である。

 また、いみじくもこれまでの事務次官人事が示しているように、率直に言えば総務省における旧郵政省の足場は強くない。一方の旧自治省は、戦前の旧内務省の流れを汲む「プライド高き官庁」であり、また現実問題として日本の地方部の停滞や再配分機構の崩壊は、産業としては比較的安定している情報通信とは比べものにならないほどの大問題ではある。
 
 従って、今回の事務次官の人事自体は、政権として取り組もうとしているアジェンダに沿って適材適所を進めた、という以上の話はないだろう。もちろん背景として、政務三役との意思疎通に齟齬が生じていたなどの事情はあるだろうが、全体としてそれほどおどろおどろしい話には、私には見えない。

放送行政への集中を宣言?

 一方、情報通信分野に明るい政策通の間では、NTTにシンパシーがあると言われていた鈴木氏の更迭が、NTT再々編などの議論に影響を及ぼすのではないかと、早くも議論が沸騰している状態である。特に、NTTの力を弱めるべき、と考える論客からは、チャンス到来と思われている向きもありそうだ。

 しかし筆者は、今回の一連の人事によってNTT再々編問題は、少なくとも2012年まで先送りされたと読んでいる。その理由は、新事務次官の任期と、同時に行われた審議官の人事だ。

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