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【隠れた世界企業】ペンチでつかんだ24カ国

マルト長谷川工作所(新潟県三条市、作業工具の製造販売)

  • 神農 将史

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2010年1月14日(木)

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金物産地、三条で70年以上ペンチを手がけてきた。切れ味と耐久性を兼ね備えた品質の高さが24カ国の工場、家庭に受け入れられた。職人の技で磨き上げたニッパーで高級爪切りという新境地を開く。

 金物の産地として知られる、新潟県三条市。老舗のペンチメーカー、マルト長谷川工作所の長谷川直社長は「海水に浸けたって問題なく動く」と自社製品を手に胸を張った。

長谷川直社長は3代目。最終調整は職人が一つひとつ丁寧に行う (写真:増井 友和)

 家庭用に限らず、厳しい使用条件の生産現場で認められた実績が品質の高さを裏づける。射出成型機で生産する樹脂製品の切り出しや、導線の切断など、鋭い切れ味と高い耐久性を同時に求められる現場で、洋の東西を選ばず20カ国以上で使われている。

 特に、世界の工場となった中国や東南アジアなどでは、積極的に営業をかけずとも、指名買いが入るほどだ。現地の低価格品は精度がいま一つで作業効率が上がらないため、馬の刻印がされた同社の「KEIBA」ブランドを選ぶのだという。

 同社は2010年で創業86周年を迎える老舗企業だ。源流は鍛冶屋で育った長谷川藤三郎氏が、東京で習得した技術を使い、大工向けの「締めハタ」という工具を作り始めたことにさかのぼる。

 ペンチに参入したのは1932年。藤三郎氏が作業工具の本場だった東大阪に出向き、ペンチの精密さに魅せられたのがきっかけだ。「新潟で作りたい」。この思いに駆られ、すぐにスプリングハンマーと呼ばれる鍛造機を大阪から取り寄せて生産を始めた。

海外進出の足がかりは「日曜大工」

 しかし、後発ゆえに販路の開拓に悪戦苦闘した。最大の壁は手本とした東大阪だった。工場をはじめ、町の金物屋の棚も、彼らの製品で占められており、後塵を拝する状態が続いた。

 活路を求めたのが海外市場だった。59年には欧米に向けて、日曜大工用の商品を輸出し始めた。1ドル=360円という固定相場制の時代でもあり、あれよあれよという間に収益の柱に成長、海外売上高比率は82年のピーク時で8割弱に達した。現在では6割にとどまる。

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