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確固とした志を持つために門を叩いた

現役塾生たちが語る「塾の今」(前編)

2010年1月15日(金)

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 松下幸之助氏が1979年に松下政経塾を創設してから、30年がたった。その間、政界をはじめ各界に人材を供給してきたが、ベンチャー経営者の神蔵孝之氏のように、塾のブランド化を危惧するOBもいる。

 現在、塾に在籍しているのは、28~30期までの14人の塾生。彼らは塾の現状やOBの懸念をどう見ているのか。4人の塾生たちに聞いた。

 まずは、松下政経塾に入塾した理由や決心に至るまでの経緯について、語ってもらった。彼らの語り口からは、塾に対する真摯な思いが伝わってくる。

(構成は中野目純一 日経ビジネス記者)

 ―― 皆さんはなぜ松下政経塾に入塾されたのですか。

 中西 大学を卒業して最初は銀行に入りました。社会の中でリーダーシップを発揮できるような仕事をしたいと思ってのことです。まだ社会に出て活躍できる素地がないと感じていましたので、まず経済のことを学びたいという思いもありました。

 就職活動をした2002年には、貸し渋りなどの問題で金融全体が強い批判を浴びていた。ですが、「これから新しい組織を作るから、君にぜひ参画してほしい」という誘い文句に引かれて、メガバンクの1つに入行しました。

入行直後から銀行の仕事に疑問を感じた

中西 祐介(なかにし・ゆうすけ)氏
1979年徳島県阿南市生まれ。30歳。2002年慶応義塾大学法学部卒業。北米大陸横断旅行の後、2003年UFJ銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。2007年28期生として松下政経塾入塾
画像のクリックで拡大表示

 中西 しかし入行して1年目に早くも、自分が本当にやりたかった銀行業務、経営者の方々と膝を突き合わせてする仕事がどれだけできているのかと疑問を持ちました。それが3年目や4年目になっても払拭できなかった。

 80社くらいの企業を担当していましたが、財務分析を行ったうえで「融資できる限界はここまで」と取引先と交渉し、持ち帰って上司に結果を報告すると、銀行の方針でそこまで融資できないと言われる。その一方で、業績を上げるために、大口の融資先には巨額の融資を行ったりする。

 ノルマはきちんとこなしていましたから、「数字を上げることはできる」とは思いましたが、「これが一生、命を懸けてやる仕事か」というのが正直な思いでしたね。

 そう感じている中、松下幸之助さんの著書に出合いました。「面白いから読んでみろ」と友人から勧められて、手に取った。それをきっかけに松下政経塾の存在を知りました。

 たまたまその時に、塾で外部の参加者を受け付けるイベントがあったんですね。現在は島根県益田市の市長をされている福原慎太郎さん(22期生)の卒業フォーラムでした。

 そこでフォーラムの開催を支援していた住民の方々と接する機会があった。「福原さんを応援したいから、この懇親会の手伝いをしているんや」と話すおっちゃんとかが、懇親会が終わった後も3次会、4次会、5次会と朝まで連れ回ってくれた。「この時期はホタルイカがうまいんだ」とか言ってね。その経験が、自分の中で不思議としっくりと来たのです。

 その後、2年ほど悩みましたが、政治には昔から興味があったし、大学も法学部の政治学科でしたから、政治の道に焦点を定めてチャレンジしたいという思いがどんどん膨らみました。その手始めに松下政経塾で学ぼうと、入塾を志願したわけです。

紙一重で死なずに済んだから、次の世代のために貢献したい

 中西 さらに言えば、学生時代を含めて10年ぐらい東京に住んで、「もうここで生活するのはいい、生まれ故郷の徳島県阿南市に帰って、故郷のために政治をしたい」という気持ちがありました。故郷のためと言えば聞こえはいいのですが、振り返ると、要は自分の人生を見直す機会が結構あったんですね。

 例えば6歳の時に、御巣鷹山に墜落した日本航空のジャンボ機に乗る予定だったんですよ。外国航路の船員だった父が千葉港に帰ってきた。その父に面会した後、阿南に帰るためにあの飛行機のチケットを取ってあったんです。

コメント3

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「確固とした志を持つために門を叩いた」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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