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ダボスに見た“金融魔女狩り”

  • 石黒 千賀子,大竹 剛

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2010年2月9日(火)

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米オバマ政権が打ち出した金融規制強化案の衝撃が、ダボス会議を襲った。「政治家 vs 金融エリート」。会場を覆う空気は協調から対立へと一変した。そこには金融危機後の世界経済が抱える、根本的な課題が透けて見える。

 「完全な魔女狩りになっている。全く、とんでもない話だ」

 ホテルのロビーで車を待っていたあるバンカーは、吐き捨てるように言って立ち去った。

 スイスのリゾート地で開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)。未曽有の金融危機を克服するため、昨年のダボス会議では世界に向けて協調をアピールした。だが、恐慌の懸念が去った今年は、政治家と金融エリートの間に相互不信が渦巻いた。

「ボルカールール」に猛反発

 きっかけは「ボルカールール」。米バラク・オバマ政権が1月21日に発表した金融規制強化案である。

 元米連邦準備理事会(FRB)議長で米経済再生諮問会議のポール・ボルカー議長が中心となって作成した規制強化案は、米金融政策の歴史的転換をもたらすとも言われるほど厳しい内容だ。

 同ルールは依然として具体性に乏しいものの、預金を取り扱う銀行に対し、自己勘定取引や投機的なファンドへの投資及び所有を禁止するほか、借り入れに頼る規模拡大に歯止めをかけることなどを盛り込んでいる。

 このルールが導入されると、欧米の金融機関の事業基盤は根底から覆りかねない。そのため、ダボス会議の開幕早々、金融機関トップからは、「自己勘定取引を顧客の取引と区別することは極めて難しいし、銀行が小さくなったらグローバル経済にマイナスだ」(英バークレイズ銀行のロバート・ダイアモンド社長)など、ボルカールールへの反発が相次いだ。

 だが、米国でボルカールール導入への流れは簡単には止まりそうにない。ダボス会議中盤の公開討議で、ローレンス・サマーズ米国家経済会議委員長は、「大きすぎて潰せないとの理由で政府が金融機関を支援すれば、最終的なツケを納税者に強いることになる」と訴えた。米国の民主党と共和党の議員が重要法案の行方を討議した場では、各議員とも規制強化の必要性に賛同。民主党議員のバーニー・フランク米下院金融サービス委員会委員長は、「両党に考え方の違いはあっても、それは大きな問題にはならない」と断言した。

 米国ばかりではない。金融街シティーを抱える英国では、イングランド銀行(英中央銀行)のマービン・キング総裁がボルカー氏と同様、必要なら大手金融機関を分割すると表明している。フランスのニコラ・サルコジ大統領もダボス会議で演説し、「(金融規制強化に動いた)オバマ大統領は正しい」と主張した。

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