「ニュースを斬る」

僕が自民から民主に「移籍」した理由

田村耕太郎参院議員が本音を語る

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2010年2月15日(月)

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 自民党を離党し、2月8日、民主党からの入党要請を正式に受諾した田村耕太郎参院議員。これにより、民主・国民新などの参院会派は過半数に達し、社民党はキャスティングボートを失った。その意味で、田村議員の決断は重い。

 今夏の参院選挙では、地元の鳥取選挙区ではなく、比例代表区から出馬する。この時点で、普通に考えれば、次期選挙で当選する可能性は高まったと言える。

 「選挙に勝ちたいから裏切ったんだろ」…。

 古巣、自民党の議員からは、こんな恨み節も聞こえてくる。政権交代以降、自民党から民主党へ「移籍」した初の国会議員。自民党の議員として鳥取県民から付託を受けた田村議員が、任期中、しかも選挙を前に鞍替えした本当の理由とは。本音を探った。


(聞き手は、日経ビジネスオンライン記者 井上理)

 ―― 順を追ってお話を伺います。まずは、なぜ自民党を出たのか。昨年12月18日午後に離党届を出した時点で、民主党からの要請は水面下でもなかった。当時、自民党の大物議員は「選挙だろう。党の鳥取県連との問題じゃないか」と言っていました。

(撮影:都築雅人、以下同)
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 田村 それはまったく違うんです。関係ない。正直、選挙は自民党のままやった方が、無所属で出るよりも当選の可能性が高かったんですね。民主党からの出馬が約束されていたわけでもないですし。

 やっぱり自分でも地盤を築いてきたし、相手もそんなに大したことない。自分でも調査しましたからね。根拠もあった。

 ―― 岳父が新聞社(鳥取の地元紙、新日本海新聞社)を持っていますし、情勢分析は得意ですよね。

 うん。でも、勝つ自信はあったけれども、自民党で勝っても党全体がより小さくなる。そうしたら、ミニ政党の国会議員になるわけで、議員をやっている意味がなくなるわけです。そこが一番の問題だと。県連とかは関係なくて、党本部のなさけなさが、理由ですね。

 僕は昨年の秋に、何度も党幹部に言ったんですよ。勝つための戦略を見せてくれと。例えば、大島(理森幹事長)さんは「参院選で過半数を制して逆ねじれを作る」と言っていたんですが、どうやってやるのか見せてくださいと聞いたら、逆ギレされて「選挙は自分が勝ち抜くもんだ」と言われたんです。

 何を言っているんだと、戦略はないのかと。もう、そこでどうしようもないなと思いまして。野党では実行力のある仕事はできない。早期政権奪還の見通しがないのであれば、自民党の議員をやる意味もないと。

フリーとなって初めて本当のオファーが来る

 自民党は本当にダメですね。なぜダメかというと、最後は泥水みたいになったんです。選挙を経て泥水の泥が抜けるかと思ったら、水が抜けてヘドロになっちゃった。

 党のことどころか、国のことも誰も考えてない。衆院選で負ける原因を作ったのと同じ顔ぶれの人たちが、また影響力を保とうとしている。その象徴が総裁選であって、その後の人事ですよね。河野太郎陣営が敗れ、党内で冷遇された時点で、党内改革を放棄したのですから、自民党は「ジ・エンド」です。

 そして、経済対策や経済理念さえ決まらない。決定打は、審議拒否までしてしまうと。経済対策の議論をしている時にですよ。誰のために何をしたいのか。つまり内輪の論理でしか、すべてが動いてない。

 一方で、日本経済がどんどんグローバルの中で力を失い、おかしくなっていく。これは政治家だけじゃなくて、ビジネス界の責任もあるんですけれど、グローバルの市場でどんどん収縮していって、財政だけが破綻に向かっている。

 このままの状態が続けば、技術面だって追い越されますよ。アブダビの原子力発電所の受注だって、日本の企業連合が韓国電力に負けるぐらいですからね。文化的コンテンツだって投資がぜんぜん行われないから、漫画やアニメも廃れてきました。

 だから経済の反転攻勢は、もう4年も待てない。政権交代なんか起こらないし、起こるのを待っていても意味がない。だったらやっぱり動かなきゃいけないと思って、飛び出したんです。

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