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国産と伝統で“内需”を掘り起こす

ワイス・ワイス社長 佐藤岳利氏に聞く(下)

  • 若井 浩子

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2010年3月2日(火)

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 1996年、大手設計施工会社の社内ベンチャーとして誕生したワイス・ワイス。バブル崩壊後の景気低迷の中にあっても、創業以来10年間は丁寧な仕事と企画力で順調に成長を遂げてきた。

 状況が一変したのが2006年。耐震偽装問題に端を発した建築業界全体の事業の停滞、そして世界同時不況。現在も建築・インテリア業界はとても厳しい状況にある。

 しかし同社は小さな会社ならでは機動力で危機を好機に転換し、名実ともにグリーンカンパニーとなるべく新展開へ挑んでいる。使用木材の安全性と完全なトレーサビリティ、世界の木材市場の健全化を目指すフェアウッド宣言…。また、日用品販売の分野でも企業メッセージを発信している。

「ワイス・ワイス トゥールス」の日用品

 ワイス・ワイスはその活動領域を10分野で考えている。衣・食・住に、知・遊・交・健・美・旅・音の7分野を加えた10分野だ。しかし、それを必ずしも1社で網羅するつもりはないと言う。

 同社は、本社屋(渋谷区・表参道)を、同じ理想を持つカフェ経営者や出版人とシェアしており、「情報や人脈、新たな企画など、単体でやるのとは違う相乗効果を生み出している」(佐藤岳利社長)。

 また、佐藤氏は同業企業19社を中心にこれまで培った緩やかな連携の中でも、社会貢献活動についての勉強会などを開催し、とかくイメージが先行しがちな“エコプロジェクト”の各々の真価や、国産材を使うことの意義を学んだと言う。

 そんな“多企業協働”的な縁あって、2007年にオープンした「ワイス・ワイス トゥールス」(六本木・東京ミッドタウン)では、10のテーマのうち衣食住だけでなく、知、交・美・旅、までもが具現化されているようだ。

 店に列ぶのは、日本各地の伝統工芸作家の日用品を中心に、世界各地の手工芸品、産地と素材、作り手のメッセージが伝わる製品の数々。

 「ここで扱う製品はすべて生産の現場を訪ねています。作家に会い、工房を訪ね、できるだけ一緒にご飯を食べる(笑)」と語る佐藤氏。言葉の端々に事業への思い入れが感じられる。

将来の伝統工芸に“根っこ”を

 残念なことだが現在、日本の伝統工芸の多くは風前の灯火の状態だ。例えば伝統織物の場合、その地方在来種の和綿で織って初めて伝統の風合いが出るのだが、現在は原料のほぼ100%が米国や中国からの輸入綿になっている。絹も国産は壊滅的な状態だ。和紙も原料の楮のほとんどはフィリピンなどからの輸入に頼っている。

 日本は世界有数の恵まれた農環境にあるにもかかわらず、農業は経済的利益を生み出せない状況に追い込まれて衰退し、本来、素材原料という根があってこその伝統工芸が、形だけの根無し草になってしまっている。

 ところが、トゥールスにある品々──漆器、金細工、木工細工、陶磁器、和紙、ガラス、お茶など──を見ると、何か新しい素晴らしいことが起きつつあるような気持ちになる。

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