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独立論者は叫ぶ「くたばれ!東京神話」

急先鋒、日本最北の公立大、名寄市立大学の白井暢明教授

2010年2月23日(火)

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 猛烈な人口減少と高齢化、流通業の寡占とデフレーションの進行、脆弱なモノ作り産業基盤――。日本が抱える「課題」を先取りするかのように、北海道経済は逆風の中にある。道開発予算は往年の半分以下まで減らされ、公共事業は激減。国の財政が悪化する中で、もはや切り捨てられようとしているようにも見える。

 もしそんな地域が「独立」したら――。

 本企画では、北海道を独立した「国」と見立ててみたい。一見、荒唐無稽なその夢想から、北海道という地域に埋れた「潜在力」と、それを生かす可能性が見えてくる。

 この企画のための取材として最初に訪れたのは、日本最北に位置する公立大学である名寄市立大学。米週刊誌「ニューズウィーク」も着目した北海道独立論の第一人者がそこにいた。=文中敬称略

白井暢明(しらい・のぶあき)氏
66歳、北海道大学卒。旭川工業高等専門学校教授を経て2006年より名寄市立大学教授。道内情報誌「北方ジャーナル」に「北海道独立論」を長期連載している。
(撮影:池田信太朗、以下同)
画像のクリックで拡大表示

 2002年夏、米週刊誌「ニューズウィーク」の記者が北海道を訪れた。

 迎えたのは、白井暢明(当時、旭川工業高等専門学校教授)。ニューズウィーク記者は白井にこう告げた。「日本にも独立論があり、北海道にその支持者がいることに驚きました」。

 海外誌から見れば排他的な単一民族国家に見える日本にも諸外国のように分離独立を目指す勢力がある、ということが珍しかったのだろう。

 2時間ほどのインタビューで、白井は長年の持論である「北海道独立論」を説いた。9月16日号に「Rebel Rich(裕福なる反乱者)」と題して掲載された記事を、日本語版「ニューズウィーク」に翻訳転載されたものから引用する。

 「北海道は日本の成長に寄与してきた。しかしそれは我々(北海道人)に利益をもたらしただろうか?」と、独立支持の著書『北海道論』の著者、白井暢明は問う。

 さらに「日本の財閥は我々の島を天然資源の供給地として搾取してきた。そしてその後も長い間にわたって北海道は中央政府と東京の企業によって管理されている。北海道は利用される対象になってしまった」と。

 白井は機が熟した時に北海道民党を立ち上げることによって、独立の理念のために闘うことを望んでいる。

雪に埋もれた温度計は氷点下14度を表示

 極寒という言葉がふさわしい。駅前にある、雪に埋もれた温度計は氷点下14度と表示している。吹雪が顔に当たると、寒いというよりも痛い。

 旭川から1両編成のディーゼル駆動車で1時間30分ほど北上してたどり着いた北海道名寄市は、日本で最も寒い市とも言われる。

豪雪極寒の地として知られる北海道名寄市

 夏場であれば10分も歩けば着くであろう道のりを、除雪で見上げるばかりに積み上げられた雪の壁の間を慣れない足取りで30分近くかけて歩いて名寄市立大学にようやくたどり着いた。

 日本で最も北に位置する公立大学だ。「寒かったでしょう」。白井暢明教授は、ハチミツを加えた温かな紅茶で迎えてくれた。

北海道民としてのアイデンティティーを取り戻すべき

 七三にきれいに分けられたロマンスグレーの髪と口元に整えられた髭が温和な印象を与える。数十年来、ほぼ1人で異説を叫び続けた孤高の論者にはとても見えない。

 しかしその主張はなかなかに過激だ。

コメント74件コメント/レビュー

この人は、10年くらい前にやっぱり地元紙でおんなじ論趣の事を書いていましたが、前庭に夢物語が多いんですよね。あと、北海道庁に勤めている人は未だに「開発局を国が取ったのが諸悪の根元だ」と言って、それ以上何も進もうとしません。国と喧嘩する気も無い北海道全体が独立をほざいても、これまで一つの自治体だったのが植民地に落とされるだけです。失う物を持って尚刃向かう気概があって始めて対等な話は出来ます。補助金行政の弊害(省をまたいだ補助金はダメとか、何時までほざく気だ?)もそこまで自分を追い込んで始めて話を聞いてくれるでしょうね。おまけ。 東京の皆さん、自身が国家のお荷物、という事をいい加減自覚してください。(笑) 入ってくる金も多いかも知れませんが出て行く金はそれ以上にでかいんですから、貴方方は。(2010/03/11)

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「独立論者は叫ぶ「くたばれ!東京神話」」の著者

池田 信太朗

池田 信太朗(いけだ・しんたろう)

日経ビジネスオンライン編集長

2000年に日経BP入社。2006年から『日経ビジネス』記者として、主に流通業界の取材に当たる。2012年『日経ビジネスDigital』のサービスを立ち上げて初代編集長、2012年9月から香港支局特派員、2015年1月から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

この人は、10年くらい前にやっぱり地元紙でおんなじ論趣の事を書いていましたが、前庭に夢物語が多いんですよね。あと、北海道庁に勤めている人は未だに「開発局を国が取ったのが諸悪の根元だ」と言って、それ以上何も進もうとしません。国と喧嘩する気も無い北海道全体が独立をほざいても、これまで一つの自治体だったのが植民地に落とされるだけです。失う物を持って尚刃向かう気概があって始めて対等な話は出来ます。補助金行政の弊害(省をまたいだ補助金はダメとか、何時までほざく気だ?)もそこまで自分を追い込んで始めて話を聞いてくれるでしょうね。おまけ。 東京の皆さん、自身が国家のお荷物、という事をいい加減自覚してください。(笑) 入ってくる金も多いかも知れませんが出て行く金はそれ以上にでかいんですから、貴方方は。(2010/03/11)

10年以上前から、北海道と沖縄は独立すれば、経済的にはうまくいくと考えていました。とても、いい意見だと思います。中央政府はがっかりするでしょうが、諦めた人はアジアや他国へとチャンスを求めて移るでしょう。時は着実に期してくると思います。(2010/03/04)

予てから、独立すべきと考えていましたが、そこに至る論理展開が異なります。国家は、その国家固有の民族が蓄積した技術(言葉と数理の論理体系)と技能(職人が体得した非言語の技)の成果が、他の国との比較優位性として交易繁栄する素地が無くては成り立ちません。全てに比較優位とはならないので、優位と劣位間で交易が盛んになり、その比較優位品の交易で互いに生計を成り立たせ、その交易徴税で国家は成り立つ訳ですから、独立にはその地域の民族が蓄積した技術(軍需を含む)と技能が必要です。従い、自立技術の創造、他国の技術および自国の技能を解析する大学等と、技能を高める職人養成所が必要であるが、北大等の大卒者の大半は本州に流失し、技術立国は出来ないと思い、人材流失防止のため独立論を考えた訳です。参考に、明治政府が時の首相の給与に匹敵する額を提示して、当時のMITの学長を北大に招聘し、北大の構築を図った例を習い、戦略的に優位な技術は何かを決めて、その分野の技術者を年俸数億で数人を招いて、振興策を取ったらいかがでしょうか。興産(恒産)なくして、国家の恒心なしです。これは全ての地域活性化の基本と思いますがいかがですか。(2010/03/04)

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三品 和広 神戸大学教授