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返済猶予も「ご利用は計画的に」

  • 中原 敬太

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2010年3月1日(月)

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昨年9月、就任直後の亀井静香金融相がぶち上げた返済猶予制度。実施後1カ月間の結果から見えたものは、問題解決には遠い現実だ。生活設計の先行きが不透明な中で単に先送りしても、負担増を生みかねない。

 2月15日、大手銀行は「中小企業金融円滑化法」の実施状況を揃って発表した。2009年12月4日の施行以降、中小企業に対する貸し付け条件の変更が進む一方、住宅ローンは、審査中の件数が多いものの、実際に変更に応じた件数はごくわずかにとどまった。

 審査中の件数が多いのはなぜか。書類のやり取りなどを考えると手続きに2カ月程度かかるというのが大きな理由の1つだが、1月以降、実行件数がどんどん増えるかと思いきやそうでもないという。解決策が簡単には見つからないからだ。

 大手銀行の担当者は「条件変更審査のポイントは極めてシンプル」と話す。1つ目は、条件を変更すれば家計が回るようになるか。2つ目は、返済期間の延長など条件を変更した後にきちんとした返済計画が描けるかだ。単に今の家計が苦しいからといって、先送りでその場をしのいでも、後になって返済できなければ解決にはならない。

立ちはだかる3つの負担増

 条件変更に至らないのは、2つ目のポイントがなかなかクリアできないからだという。それは返済猶予が、債務や金利の減免を伴わない限り、時間の先延ばしでしかないからだ。負担が軽減されるどころか、新たな3つの負担増がのしかかるのだ。

 まずは保証料の追加負担だ。住宅ローンを借りるには、その金額に応じて保証会社に保証料を支払う必要がある。保証料は金額と期間で決まるため、期間を延長する場合は、追加の保証料が必要となる。しかも変更時に一括で払わなければならず、その額は数十万円に上ることもある。「保証料の話を聞いて条件変更の申し込みを考え直す人も少なくない」(大手銀行)という。

 次に支払総額の増加だ。固定金利で年2.5%、3000万円のローンがある人が、元利均等払いで25年の返済予定を5年延ばし、30年にしたとする。

 ボーナス時の返済を0円とする場合、毎月の返済額は期間25年なら約13万5000円だ。これを30年に延ばすと約11万9000円となり、従来よりも 1万6000円ほど減る計算となる。毎月1万6000円でも減れば家計が助かることには違いないが、返済期間が延びる分だけ金利負担が増すため、返済総額は約230万円増える。

 さらに返済期間が長い人が延長を申請する場合には、満80歳未満まで保証される団体信用生命保険の適用の可否も課題だ。80歳を過ぎた後の分が保険適用外となるのか、それとも条件変更によって保険契約そのものが反故になるのかは「個別の交渉となる」(大手銀行)という。

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