「時事深層」

軽作業ロボ、特許切れの恩恵

バックナンバー

2010年3月17日(水)

1/2ページ

印刷ページ

電子機器の組み立てなど軽作業ロボットが脚光を浴びている。大手ABBの「特許切れ」を受け、新製品が相次いでいる。2010年は国内の「軽作業ロボット元年」になりそうな勢いだ。

 ヘルメットのような本体からぶら下がる数本の細いアーム。その先端にある“指先”が素早く動いて小さな部品をつかみ、電子機器を組み立てる──。

 そんな一風変わった形状のロボットが脚光を浴びている。複数のアームに動力を並列(パラレル)に伝えることから、パラレルリンク式と呼ばれるこのロボット。昨年から複数のロボットメーカーが相次いで投入し、ちょっとしたブームになっている。

 口火を切ったのはファナックが昨年4月に投入した通称「ゲンコツ・ロボット」だ。アームの先にある可動部が人のゲンコツ状で、手首をひねるように動くことから名づけられた。ひねる動作が加わったことで、プリント基板を斜めに差し込み、それを垂直に持ち上げて固定する、といった複雑な作業もこなせる。「食品を扱う作業やラベル張りにも向く」(同社)という。

ゲンコツ・ロボット
ファナックの「ゲンコツ・ロボット」(写真左)。基本特許(右)の満了で同種のロボットが相次いで登場した

 さらにファナックは昨年12月、可搬重量を12倍の6kgに引き上げた「ゲンコツ・ロボット3号」を投入。家電製品や自動車部品など、より大きく重い部品も扱えるようにした。

 時を同じくして他社の参入も相次いでいる。川崎重工業は昨年4月にパラレルリンク式のピッキングロボット「YF03N」を発売、安川電機も今春以降に参入する予定だ。以前から同形式を扱っていたスイスのABBも、改良版を投入している。

崩れた「ABBの牙城」

 なぜ、ここにきてパラレルリンク式ロボットの投入が相次いだのか。きっかけは、ある技術の“特許切れ”だ。

ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。


関連記事

Keyword(クリックするとそのキーワードで記事検索をします)

Feedback

  • コメントする
  • 皆様の評価を見る
内容は…
この記事は…
コメント0件受付中
トラックバック


このコラムについて

時事深層

日経ビジネス “ここさえ読めば毎週のニュースの本質がわかる”―ニュース連動の解説記事。日経ビジネス編集部が、景気、業界再編の動きから最新マーケティング動向やヒット商品まで幅広くウォッチ。

⇒ 記事一覧

記事を探す

読みましたか〜読者注目の記事

  • いま、歩き出す未来への道 復興ニッポン

日経ビジネスからのご案内