電子機器の組み立てなど軽作業ロボットが脚光を浴びている。大手ABBの「特許切れ」を受け、新製品が相次いでいる。2010年は国内の「軽作業ロボット元年」になりそうな勢いだ。
ヘルメットのような本体からぶら下がる数本の細いアーム。その先端にある“指先”が素早く動いて小さな部品をつかみ、電子機器を組み立てる──。
そんな一風変わった形状のロボットが脚光を浴びている。複数のアームに動力を並列(パラレル)に伝えることから、パラレルリンク式と呼ばれるこのロボット。昨年から複数のロボットメーカーが相次いで投入し、ちょっとしたブームになっている。
口火を切ったのはファナックが昨年4月に投入した通称「ゲンコツ・ロボット」だ。アームの先にある可動部が人のゲンコツ状で、手首をひねるように動くことから名づけられた。ひねる動作が加わったことで、プリント基板を斜めに差し込み、それを垂直に持ち上げて固定する、といった複雑な作業もこなせる。「食品を扱う作業やラベル張りにも向く」(同社)という。

さらにファナックは昨年12月、可搬重量を12倍の6kgに引き上げた「ゲンコツ・ロボット3号」を投入。家電製品や自動車部品など、より大きく重い部品も扱えるようにした。
時を同じくして他社の参入も相次いでいる。川崎重工業は昨年4月にパラレルリンク式のピッキングロボット「YF03N」を発売、安川電機も今春以降に参入する予定だ。以前から同形式を扱っていたスイスのABBも、改良版を投入している。
崩れた「ABBの牙城」
なぜ、ここにきてパラレルリンク式ロボットの投入が相次いだのか。きっかけは、ある技術の“特許切れ”だ。
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