私が入社するつもりだった企業から大学の卒業間際に内定を取り消される事態に追い込まれた体験をこの日経ビジネス オンラインに書かせていただいたところ、「就職活動を控えた子どもを持つ者です」とおっしゃる方から複数のコメントをいただきました。
きっと、いま大学生のお子さんがいらっしゃる方は、就職活動についてとても不安だと思います。私も両親にとても心配をかけました。
1回目の就職活動のとき、私の両親は「地元の企業に就職したら?」と勧めてきました。それを押し切って決めた志望企業だったのに、「君はクズの中のクズだ。どうせ鬱になって辞める」と内定の辞退を迫られたのです。親は心配して当然です。
最近では、学生の親に向けた就職活動の本も増えてきました。例えば、『親子でできる就職活動突破法』(洋泉社新書y)、『親子就活 親の悩み、子どものホンネ
』(アスキー新書)など。
一方で、親は子どもの就職活動にかかわるべきではない、距離をとって見守るべきだ、それが自立のために必要だ、という意見もあります。新卒大学生の内定率が過去最低の80.0%(2010年2月時点、厚生労働省と文部科学省の共同調査)と聞くと、学生の親も不安になるでしょう。
父母の方にアドバイスいただける点も多いはず
恐らくこれまでは、学生の子どもを持つ親の心配は、「うちの子は内定をもらえるのだろうか」だったでしょう。ところが最近は、「うちの子の内定先は大丈夫だろうか」という心配も加わっていると思います。
内定先が潰れたりしないか、内定を取り消されたり、入ってみて労働環境が当初の説明と違ったりしないだろうか……。そんなことまで心配しなければならないご時勢になってきたのです。最近では、企業の中にも学生の親を対象にした企業説明会を行っている企業もあるそうです。
社会人経験が長い方のほうが、学生よりもずっと「問題企業」を見抜くことができる可能性は高いと思います。だから、就活生のお父さん、お母さんがアドバイスできることは多いはずです。ただ、最近の新卒採用の事情はとても複雑です。業種や選考フローについて知識がないと、うまくアドバイスできないのも事実。
そこで私から、2回の就職活動を通じて身に付けた「問題企業の見抜き方」について、ここで説明させていただきたいと思います。このような話は人事の仕事をされている方のほうが詳しいかもしれませんが、私なりの経験から学んだ入社までにチェックしておきたいことを、学生目線でまとめてみました。
まずチェックしたいのは、新卒の採用人数です。現在の社員数の割に新卒の採用数が多い場合、注意が必要です。「事業を拡大するため今年から採用数を増やしている」などと説明する企業も多いですが、本当の理由はほかにあるかもしれません。「急成長を体験できる」というのは学生にとって魅力かもしれませんが、そこに落とし穴があるはずです。
例えば、入社してから辞める人が多いから、あらかじめ多くの新卒を採用している可能性があります。仕事内容がすごくハードだったり、労働環境が悪かったり、採用求人の仕事内容と実際の仕事内容が違いすぎるなどの理由から、辞めてしまう人が多いのです。
選考通過にぬか喜びしないために
また、たとえ職場環境や労働条件が良い会社であっても、新卒社員ばかりが多くてそれを育てる先輩社員が足らないような状況だと、十分な研修ができないかもしれません。「ここでは成長できない」とあきらめ多くの新人が転職してしまった例を聞いたことがあります。
このように、採用予定人数は、可能な限り調べておいたほうがよいポイントです。一方で、新卒だけでなく中途採用でも募集しているかどうかも重要です。
大学生向けの就職サイトだけでなく、転職者用の求人サイトもチェックしてみましょう。年中求人サイトに中途採用の募集を出している企業は、慢性的に人手が足らない可能性があります。労働環境が悪く、離職率が高いかもしれません。
選考過程は、エントリーシートの提出に始まり、場合によっては筆記試験や、グループディスカッション、面接などと続きます。この選考通過の「連絡」にも注意が必要です。
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