「EDGE MEDIA(エッジ・メディア)」

ツイッター入りするマスメディア、CNN・エフエム東京・NHKの思惑

肥大化するつぶやきメディア「Twitter」の正体(続編)

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2010年3月19日(金)

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 既存メディアの衰退が止まらない。2月22日に電通が発表した「2009年日本の広告費」によると、マスコミ4媒体の広告費は2兆8282億円と、2005年に比べて約25%減の水準に終わった。

 一方で、インターネット広告だけが伸長している。ネット広告費は昨年、初めて新聞の6739億円を抜いて7069億円に達し、テレビ広告に次ぐ第2のポジションを得た。

 気をつけなければいけないのは、ここに肥大化するつぶやきメディア「Twitter(ツイッター)」の効果が、ほとんど反映されていないことだ。

 ツイッターは、リーチという意味でも伝播力という意味でも、各マスメディアを凌ぐ勢いで成長し続けている。

 ツイッターの正体とは、情報の発信者と受信者をダイレクトにつなげ、情報の評価や加工、伝播といった、マスメディアが担ってきた機能をも包含するプラットフォーム(詳しくは、前編後編をお読みください)。

 このプラットフォームを舞台に、情報発信の場を既存メディアに頼っていた著名人や大手広告主は、次々と自らつぶやき始めた。そして、既存メディアを介さず、直接、視聴者や読者を獲得しようと精を出している。

本格的な「広告ビジネス」はこれから

 こうした「メディアビジネスの中抜き」現象は、ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキングサービス)が台頭した時にも論じられた。が、ツイッターは無数にある「マイクロメディア」が1つのプラットフォームに集結し、互いに影響を与え合って強大化している。その点で、より既存メディアにとって脅威であると言える。

 そして、さらに脅威と言えるのは、ツイッターは未だに本格的な「広告ビジネス」に乗り出していない点だ。

 ツイッターの主な収入源は、月間10億件以上にも上る膨大なつぶやきのデータに対して、外部からリアルタイムにアクセスできる権限を販売すること。米グーグルと米マイクロソフトは昨年10月、自社の検索サービスに反映させようとこの権利を得る契約を交わした。

 その額は、米ビジネスウィーク誌によると2社合計で2500万ドル。これに今年2月、米ヤフーが続き、さらに3月、7社のベンチャーが契約企業に加わった。

 そして今、ツイッターは新たな収入源として、グーグルの検索連動型広告と似たような「つぶやき広告」を準備していると言われている。日本向けのみ先行してテストしている「バナー広告」も近く、グローバルで展開する予定だ。

 自社アカウントの読者(フォロワー)を増やしたい多数の企業を、既にツイッターは潜在的な広告主として捕まえているだけに、ツイッターの広告は大きな収益源へと育つ可能性を秘めている。

 この現実に目を背け、手をこまねくのか。それとも情報の送り手のプロとして、新たなプラットフォームでも勝負に挑むのか。あらゆる既存メディアが判断を迫られている。そのエッジに立つメディア各社の動向を追った。(文中敬称略)

 記憶に新しいハイチの大地震から1週間後。米CNNテレビは1月19日夜、「ラリー・キング・ライブ」で2時間の報道特番を組んだ。

 ラリー・キング・ライブは1985年から続く看板番組。全米が注目する著名人をスタジオに招き、ホスト役のラリー・キングが歯に衣着せぬ物言いで突っ込む様を生放送するスタイルが人気を呼んでいる。

 ハイチ特番のこの日は、ジェニファー・ロペス、ニコール・リッチー、クリスチャン・スレーター、ジャネット・ジャクソンといった著名人がスタジオに集結。視聴者に向かって、行方不明者の情報提供と募金を呼びかけた。

 放送開始から数時間で集まった募金総額は約900万ドル。停滞気味だった行方不明者情報も、放送を機に多くがCNNに寄せられた。

 この伝統的な番組の報道特番で、ツイッターは電話回線と同じく、当たり前のように活用され、大活躍を見せた。

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 大メディアに吹き荒れる経営危機の嵐。その要因は、ネットや携帯電話の普及によって、広告ビジネスのルールもプレイヤーも定義も何もかもが変わってしまった、ということに尽きる。
 グーグルの成功は、新しい時代の正解の1つに過ぎない。広告ビジネスを取り巻く状況は日々目まぐるしく変化している。カオスのメディア、カオスの広告――。その奔流の最前線を追う。

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