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対談、『就活のバカヤロー』×『内定取消!』

  • 間宮 理沙

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2010年3月26日(金)

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 史上最低の内定率を記録した2010年入社の新卒採用が終わり、4月から2011年入社の選考が本格化する。就職先が決まらなかった学生が「希望留年」し、企業が採用数を絞るなか、競争はさらに激しくなる可能性が高い。

 2008年に出版されいまでも大学生協でベストセラーになっている新書『就活のバカヤロー』では、就職活動が企業、大学、学生が演じる「茶番」になっていると断じている。それから1年半近くたっても、状況は改善するどころか、内定が取り消されるなどのトラブルが増えている。

 連載の最終回にあたり、『就活のバカヤロー』の著者である石渡嶺司さんと、自身の体験を綴った『内定取消!』の著者である間宮理沙さんに、2010年の就職活動がどうなっていくのか、企業や学生にはどのような手が打てるのかを語っていただいた。

著者プロフィール

東京都内の私立大学に通う大学生。卒業を目前にした2009年2月の終わりに内定先の企業から呼び出され、「君は同期で一番レベルが低い。クズの中のクズだ」などと人格を否定されるような圧迫面談を受け、暗に内定の辞退を促される。その後、ショックから体調不良で通院するも、同じように面談を受けた学生と協力し、内定先に謝罪を求めて交渉。また2回目の就職活動を始め、新しい内定を獲得し、2010年4月からは社会人となる。自身の経験を綴ったブログ「内定取り消しにあった女子大生のblog」は人気を博し、就職活動中の学生から悩みが寄せられる。2010年3月5日に『内定取消! 終わりがない就職活動日記』(日経BP社)を出版。

就活のバカヤロー ──企業・大学・学生が演じる茶番劇』(光文社新書)、日経ビジネスオンラインでの紹介記事はこちら

司会 2011年入社の選考は、この4月から本格的な面接が始まります。早い企業ではかなり選考が進んでいるところでしょう。

 2009年はあれだけ内定取り消しのニュースが盛んに報じられていましたが、2010年はそれほど目立った報道はありません。2010年入社の内定率が2月の時点で80%と過去最低を記録し、企業が採用数を絞っている側面はありますが、本当に内定取り消しはないのでしょうか?

間宮 実は最近でも、同じように内定を取り消されそうな状況に直面している方からメールをいただくことがあります。私が昨年11月に「内定取り消しにあった女子大生のblog」を始めたところ、すでに10件ほど内定取り消しの相談がメールで寄せられています。

石渡 あからさまな形で内定を取り消すことはないかもしれませんが、より「巧妙化」してきているようです。

 2008年後半のリーマンショック以降、内定を取り消した企業が大々的に報じられ、イメージダウンにつながりました。その教訓から学んだ企業は、ニュースになるような内定取り消しは行わないようにしているのです。

 「巧妙化」の例としては、内定者を減らす必要に迫られた大手企業が、入社するかどうか「悩んでいる」という学生に対し、「君を応援したいから」という理由で数十万円の補償金を払い、内定を辞退してもらったそうです。その学生は納得していましたが、これも形を変えた「辞退の強要」でしょう。

司会 今年は昨年よりもさらに就職活動が厳しくなるといわれています。内定率が過去最低を記録し、大学も就職が決まらなかった学生に留年を薦めていて、採用数が絞られるなかさらに少なくなったパイを奪い合っています。学生にとって大変な状況はまだ続きますか?

石渡 学生から話を聞いていると、今年はさらに厳しそう。ただ、内定をもらえる学生はそれでももらえるし、もらえない学生はもらえないと言えます。

 よく、内定がもらえる条件として、就職に有利な資格を持っているとか、東大生だとか、珍しい国に留学経験があることを挙げる人はいますが、私はそうではないと思います。

 内定がもらえる人ともらえない人の違いは何かというと、自分の志望している業界や企業のことを、きちんと勉強しているかどうかが大きい。勉強といっても、例えば金融機関を志望するなら大学の経済学部で学ぶ、といったことではありませんよ。

 新聞やビジネス雑誌、新書などを読んで、志望の業界や企業の動向を把握するのが勉強の第一歩です。最低限、これをやらないと、内定がもらえなくても仕方がないでしょう。

そもそも「知らない」で就職に臨んでいる

間宮 就活生から、どんなスーツで面接にいったらいいかとか、どんなネクタイの柄がいいか、女子学生なら髪をとめるのにシュシュを付けていっていいか、といった相談を受けることがとても多いです。

 身だしなみは確かに大切ですが、業界や企業の研究はとても重要ですよね。私も十分にできていたという自信はないのですが、内定先の企業が内定を取り消すような問題企業かどうかも、動向について勉強することで見えてくるかもしれません。

司会 2008年後半のリーマンショック間では、新卒採用は実はどちらかといえば売り手市場でした。2009年初頭に大量の内定取り消しがあり、その後学生はみな安定志向になって「潰れない大企業」に殺到しています。

 ベンチャーを志望する学生が激減し、電力や鉄道などの「インフラ系」が人気を集めています。少ないパイを奪い合った結果、どこにも決まらない人が増え、内定率が下がる。なぜ学生は、「同じような会社」に殺到してしまうのでしょうか?

間宮 学生が同じような会社を志望する理由は、単純に「企業を知らない」からだと思います。学生が知っている企業といえば、テレビでCMをしているのを見たとか、製品を使ったことがあるとか、その程度しかありません。その状態で、「よーい、ドン!」で就活が始まると、自分たちの知っているごく一部の企業ばかり受けてしまうのです。

 大学や就職サイトは、学生に対して「こんな企業があるよ」という情報をたくさん与えてくれます。でも、学生にはその情報を「取捨選択」する能力がありません。どれがいい、どれが悪いという基準を持ってないのです。

 だから、「大きくて潰れなさそう。知名度があるから、入っても恥ずかしくない」というイメージのある会社に殺到する。私を含めて多くの学生は、確固たる考えで行動しているのではなく、あやふやな情報をもとに就職活動を行っているのです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官