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米国発ガス革命、世界に飛び火

2010年3月30日(火)

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米国内で天然ガスの一種、「シェールガス」の生産量が急増している。世界的に供給が増えたことで、需要家が天然ガスを安く調達できるようになった。温暖化ガス排出量の少ない天然ガスが、低炭素社会の切り札になりそうだ。

 米国で“地産地消”のエネルギー革命が起きている。

 太陽電池や風力発電の普及ではない。都市近郊で天然ガスを生産して、周辺の都市で消費する動きが広がっているのだ。天然ガスは石油に比べて燃焼時のCO2(二酸化炭素)排出量が約3割少なく、低炭素社会に貢献する化石燃料と言われてきた。

 その天然ガスの生産量が突如、米国で急増している。2005年から年4%のペースで増え始め、2009年には日量550億立方フィートを超えた。

 その唯一かつ最大の要因がシェールガスである。シェールガスは頁岩と呼ばれる地中の岩盤層に閉じ込められた天然ガス。海底などに眠る天然ガスと違って、これまでシェールガスは地中に薄く広く分布するため生産コストが高く、石油メジャーにほとんど見向きもされなかった。

 しかし、日本では無名のチェサピークエナジーやXTOという米国の中小開発会社が、技術革新を起こす。水平掘りと呼ばれる掘削技術を応用して低コストでのシェールガス生産を可能にし、生産量を急増させた。石油メジャーも路線を変更。最大手のエクソンモービルは2009年12月に410億ドル(約3兆7137億円)を投じて、XTOを買収することを発表した。

 米国はもともと天然ガスのパイプラインが全土に張り巡られている。さらに米国内には世界的に見ても、頁岩が多く分布している。低コストで取り出したシェールガスを既存のパイプラインで供給することで、都市部に比較的安価な燃料を提供することができるわけだ。米国ではこうした動きを“シェールガス革命”と呼んでいる。

 日本の商社も黙っていない。三井物産は今年2月、米国の開発・生産プロジェクトへの参画を発表。権益取得や開発費で最大54億ドルを出資する。

 同社は米石油ガス開発会社アナダルコがペンシルベニア州で進める総事業費200億~250億ドルのプロジェクトに加わる。2010年から生産を始め、ピーク時の生産量は原油換算で日量7万バレル。全量を米国で使用する。住友商事も400億~500億円を投じて、シェールガス事業に参入する予定だ。

ガスプロム不調の引き金に

 突如として浮上した米国発のシェールガス革命は世界に飛び火し始めた。

 11月17日、訪中した米バラク・オバマ大統領は、胡錦濤国家主席と「米中シェールガス資源イニシアチブ」という共同声明を発表した。中国にもシェールガスが眠っており、その開発に技術協力をするというのが主な内容だ。

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「米国発ガス革命、世界に飛び火」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員