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株価は上がれど家計は踊らず

  • 伊藤 正倫

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2010年4月19日(月)

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外国人投資家が買い上げて1年半ぶりの高値をつけた東京株式市場。しかし雇用・所得環境の改善は鈍く、家計は株式投資に慎重な姿勢を崩さない。株高の恩恵が個人消費など実体経済に波及するかはなお不透明だ。

 「株価は上がったけれど、収益的には厳しいですよ」。3月下旬に日経平均株価が約1年半ぶりに1万1000円台を回復し、2010年度は上々の滑り出しとなった株式市場。だが、あるメガバンク系証券マンの表情はいま一つすっきりしない。

 その理由の1つが市場での商い。東京証券取引所第1部の売買代金は1日1.5兆円前後。持ち直し基調とはいえ、活況の目安とされる2兆円は下回る。 2009年度は日経平均が年間で4割近く上昇したにもかかわらずだ。投資家の注文を取り次ぐ証券会社の委託手数料も、大きな伸びは期待しづらい。

 しかも、買い上げているのは欧米のヘッジファンドなど外国人投資家。日本市場の売買シェアの過半を握る一大勢力だが、外資系証券経由の売買が多く、国内証券の出番は少ない。

 外国人の買いが加速したのは昨年末から。昨年は政権交代による政治リスクを嫌って売りに回る場面もあったが、日銀の追加金融緩和などを受け、外国為替市場で円高に歯止めがかかってきたことが大きい。中国など新興国の経済成長が、輸出産業の比重が高い日本企業の収益を急回復させるとのシナリオが現実味を増したからだ。

 東京・大阪・名古屋の主要3市場での売買状況を集計した統計によると、2009年度の外国人の買越額(買いと売りの差し引き)は6.5兆円。買越額は4 年ぶりの高い水準となった。

 ただ足元では、ソニーやキヤノンといった外国人好みの国際優良銘柄に買い疲れの兆しも見える。3月~4月上旬に高値をつけて以降、上値の重さが目立つ場面もあった。

個人は2兆円超を売り越し

 一方、国内証券が主な顧客とする個人投資家はどうか。

 売買シェアこそ約3割で外国人に次ぐ勢力だが、2009年度は2兆円超と逆に大幅な売り越し。売越額は、特に株価上昇局面で膨らむ傾向が出た。

 過去10年、インターネット取引の普及もあって株式投資は家計に広く浸透した。だが、IT(情報技術)バブルの崩壊やライブドアショックなどで株価は急落。金融危機が追い打ちをかけた。含み損を抱えて塩漬け状態だった保有株を、ここぞとばかりに売った個人投資家も多かったようだ。

 大和総研の土屋貴裕シニアストラテジストは「今の個人の投資スタンスは、基本的に値下がりしたところで買う逆バリ」と話す。投資リスクを負って積極的に上値を追う動きは少なく、相場を押し上げるには力不足だ。

 土屋氏は、個人が株式投資でどれだけリスクを取っているかのバロメーターの1つとして、IPO(新規株式公開)の動向に注目する。成長途上で事業基盤が不安定な銘柄が多いうえ、取引参加者の大半は個人。個人の投資心理が株価に反映されやすい。

 そのIPO。2009年度は国内でわずか19社にとどまった。3年前の2006年度が187社とほぼ10倍だったから、かつてのブームは見る影もない。

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