7月の参院選が近づいています。日本医師連盟など、かつての自民党支持基盤は小沢一郎・民主党幹事長の切り崩し戦略で、支持見直しや民主党支持へと傾きつつあります。
こうした団体中心の「地上戦」は自民党のお家芸でした。窮地に立った自民党は「2ちゃんねらー出身作家」である三橋貴明氏を比例代表候補に擁立、ネットを駆使した「空中戦」に活路を見出そうとしています。
とはいえ、三橋氏もネットで多数のユーザーに接触するだけで十分とは考えていません。講演会などリアルな接触活動を通じてコミュニケーションを深めることで相乗効果を狙おうとしています。ネットのカリスマ的存在のリアルな政治活動とはどんなものなのでしょう。街頭演説会など3つのイベントをハシゴしてきました。
この記事は4月19日発売の日経ビジネスの時事深層「ネットが変える参院選」を深堀りしたリポートです。4月19日時事深層記事も是非ご覧ください。
赤髪のお兄さんの手に「自民党」ののぼりが
まずは、4月3日の街頭演説会。場所は、アニメなど「日本のポップカルチャーの聖地」秋葉原駅そばです。
著名な作家・経済評論家となった今も、時折カラオケでアニメソングを歌いまくるという三橋氏。人一倍「アキバ」への思い入れが強いのでしょう、事務所も付近の格安レンタルオフィスに構え、まさに「ホームグラウンド」での政治活動というわけです。
私は新聞社で政治部取材の経験もあるので、政治家の街頭演説は見慣れた方だと思います。参院選候補の演説ともなれば、支援団体の動員がかかり、観衆は「いかにも連れてこられました」感いっぱいの中高年が7割、というのが相場です。
しかし、今回、演説会場でまず目に入ったのは寒風吹きすさぶ中、ミニスカでコスプレを決めるお姉さん! おお、茶髪というより赤髪のお兄さんは「自民党」ののぼりを手にしています。
イベント告知手段はほぼネットだけ
その後も一見、「政治に興味なんてあるの?」と突っ込みたくなるような若者らがぞくぞくと集まってきました。主催者発表で、その数500人。
支援団体が一切ない三橋氏のイベント告知手段はほぼネットだけです。聴衆に話しかけてみたところ、「ナマ三橋」を求め、はるばる北海道から駆けつけたという人もいました。同行した私の妻(元政治記者)は一言「すごいね」。
そして始まった演説会。「最近、話し方の先生にコーチを受けている」という三橋氏。しゃべりは堂々としており、かなり上達した印象です。
「私は、アニメ、マンガなどのポップカルチャーが大好きです。そんな文化を楽しめる、この日本が大好きです」
この日の演説は、アキバという土地柄も意識したのでしょう。聴取が入りやすいテーマから切り出しました。
ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。










