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【隠れた世界企業】省エネ塗装に熱い視線

フミン (福島市、塗料の販売施工)

2010年4月22日(木)

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医薬品の卸売会社の社長が一念発起して断熱効果のある塗料を開発。温暖化抑制の一助になると、猛暑の国々が導入に意欲を示している。シンガポールでは施工実績を伸ばしており、電気自動車への応用も探る。

 社員がわずか4人しかいない企業が国内だけでなく海外からも熱い視線を浴びている。塗料の販売と施工を手がけるフミン(福島市)だ。

 注目を集める理由は、右下の写真が雄弁に物語る。八木澤勝夫社長の前にある箱形の装置は、ガラスの前に設置された2枚の黒い鉄板の温度を測定するもの。装置の内部に据えつけられた赤外線ライトでガラス越しに鉄板を照射する。そして、装置の上に設置したデジタル温度計で鉄板の温度を測る。

温度計の測定値が異なる理由

独自に開発した塗料「フミンコーティング」の断熱効果について説明するフミンの八木澤勝夫社長 (写真:野口 勝宏)

 ここで2つのデジタル温度計に表示された測定値をご覧いただきたい。左側は「49.8度」に対して右側は「70.2度」。約20度もの差があるのに気づかれるだろう。ガラス越しに鉄板を照射する赤外線ライトに違いがあるわけではない。にもかかわらず、これだけの温度差が生じたのはなぜか。

 実は正面から見てガラスの左側半分には、目視では確認できない透明の塗料が塗ってある。この塗料が赤外線を吸収し、鉄板の温度の上昇を抑えているのである。

 塗料は「アンチモンドープ酸化スズ」という断熱効果のある金属酸化物を主成分としている。2002年にフミンが開発し、「フミンコーティング」という名称で販売している。赤外線だけでなく紫外線も吸収するので、ビルや住宅の窓ガラスに塗装すれば、太陽光による室内温度の上昇を2~5度下げられるという。その分、冷房の稼働を減らして電力使用量を節約できる。

 一般に普及している遮熱ガラスは太陽光を反射する方式がほとんど。反射された光の熱が外気温を上昇させ、いわゆる「ヒートアイランド現象」を引き起こす一因になっている。フミンコーティングは赤外線や紫外線を反射せずに吸収するので、ヒートアイランド現象の発生を抑制する効果が見込める。東南アジアや中東などの“猛暑”で知られる国がこの点に注目し、採用に積極的な姿勢を示しているわけだ。

 いち早く目をつけたのが、シンガポールだ。フミンは2006年、経済産業省の東北経済産業局の呼びかけに応じて、同局が東京証券取引所で主催した「トウホクビジネスマッチングin東証アローズ」に参加。そこでフミンコーティングについて発表した。

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「【隠れた世界企業】省エネ塗装に熱い視線」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長